“歩いて観る”新感覚ダンスパフォーマンス「DUGONG」

京都を拠点に世界的にも注目されている、音楽・ダンス・映像・照明・美術のスペシャリスト集団「ANTIBODIES Collective(アンチボディズ・コレクティブ)」によるダンスパフォーマンス「DUGONG(ジュゴン)」。

オーディションにより新たなメンバーを加え、ついに10月16日(日)福岡で初の公演が開催されます。

「DUGONG」福岡初公演

場所:山王2号雨水調整池 撮影:富永亜紀子

場所:山王2号雨水調整池 撮影:富永亜紀子

以前ご紹介しました、DUGONGのプレイベント「謎の地下空間で、ダンスパフォーマンスを目撃せよ」は、山王雨水調整池(街を浸水から守るための地下空間)で行われるなど、ANTIBODIES Collectiveならではの世界観に魅了されました。

引用元:公益財団法人 福岡市文化芸術振興財団

引用元:公益財団法人 福岡市文化芸術振興財団

福岡市中央市民センターホールにて開催される「DUGONG」は、ステージだけでなく、ロビーや客席などでも同時多発的にダンスパフォーマンスが繰り広げられ、それを観客が“歩いて観る”という一風変わったスタイル。

着席して見るのではなく、観客自らが移動することで“体感する”とい、新感覚のダンスパフォーマンスです。

DUGONGは昨年横浜と、京都で公演が行われましたが、今回は福岡でのオーディションにて選出され新たに加わった22名のダンサーやキャラクターと共に、“福岡ならでは”のDUGONGが上演されるそうです。

ANTIBODIES Collectiveの世界観

“効率が生活の一部始終を支配する加速の世界
私たちは光速ネットワークで構築された閉域を忙しく行き交う”

絶滅危惧種である海の生物「ジュゴン」に着想を得て作られた本作品。

やすらぐ場所を探しひたすら漂う一頭のジュゴンの姿に見立てた私たち現代人の、インターネットの中で忙しく苦しく生きる姿が描かれているように感じます。

「DUGONG」京都公演より 撮影:井上義和

「DUGONG」京都公演より 撮影:井上義和

ダンス・音楽・美術・映像の高い技術で魅され、「一体なにが繰り広げられるのだろう」と、奇想天外で圧倒的なスケール感の舞台空間を楽しむことができる本公演。

人それぞれの視点、見方で感じるものはさまざまです。私たちは、なにを感じ、なにを思うのでしょうか。

“いま事象の地平線を一頭のジュゴンが漂っている―消えかかった蝋燭のように揺れるその遺伝子がみえる”という事前に告知されている言葉は意味深で、想像が膨らみます。

言葉1つ1つにどんな意味を持たせているのか、実際に自分の目で見て、体感したいと思います。

慣習的な創作と思考を打ち破り、舞台芸術に新たな回路を開くことを目指すANTIBODIES Collectiveが生み出す、訴えかけてくるようなダンス表現に注目です。

「まちコラボ」

「DUGONG」の演出・振付を手掛け、自らもダンサーとして出演される東野 祥子さんと、福岡のまちを繋ぐ「まちコラボ」も9月1日(木)から10月16日(日)公演当日まで開催されています。

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東野さんのお家の本棚を再現し、愛読書を紹介する「ダンサー東野祥子の本棚」ブックスキューブリック けやき通り店や、作品からインスピレーションを受けた料理が味わえる「DUGONG〜作品に寄せて〜ランチ&デザートメニュー」DELI&BAL treneや、踊る東野さんの躍動感あふれる姿を収めた「ダンシングフォト with ALBUS OFFICIALCAMERAMAN写真展」KIKI boutiqueなど、各地でさまざまなコラボレーションが行われます。

美しく柔軟性のある表現が魅力的な東野さんと福岡のまちを結ぶことで、作品「DUGONG」をより楽しむためのヒントが盛りだくさんです。

まちコラボで予習をして本公演に臨むことで、「DUGONG」のすべてを楽しみ尽くしてみてはいかがでしょうか。

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