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V・ファーレン長崎のリブランディングプロジェクトについて

V・ファーレン長崎のリブランディングプロジェクトについて

Jリーグは1993年に開幕し、昨年で20周年を迎えました。そして15周年、20周年の節目を機にリブランディングを行うクラブが多く見られます。

中でも今回私が取り上げたいクラブはV・ファーレン長崎です。今回はJリーグクラブのリブランディングとは一体何をするのか、リブランディングすることでどのような効果が期待できるのかを解説できればと思います。

V・ファーレン長崎がリブランディングに踏み出した理由

これまで、ガンバ大阪や名古屋グランパスなどのクラブは、強いチーム作りとサポーターの意識統一を目的としてリブランディングを実施してきました。エンブレムの一新などを通じた取り組みには、これからも愛されるクラブを目指すという意図が込められています。このようなリブランディングの動きは、Jリーグ全体に波及し、多くのクラブがその影響を受けています。

引用元:インターブランドジャパン、GAMBA OSAKA(ガンバ大阪)でREBRAND 100 Global Awards 2024で優秀賞であるDistinctionを受賞 | 株式会社インターブランドジャパンのプレスリリース

引用元:名古屋グランパス 新エンブレム決定 ~クラブロゴ・フラッグデザインも新たに~|ニュース|名古屋グランパス公式サイト

また、東京ヴェルディが50周年の節目にブランドビジネス化と総合クラブ化を進めるリブランディングを実施するなど、周年の節目にリブランディングに取り組むクラブが多く見られます。

引用元:ブランディング | Tokyo Verdy BRAND

V・ファーレン長崎もその流れに沿い、2025年にクラブ創設20周年を迎えるにあたり、これまでクラブを支えてきたすべての人々への感謝と、20年の歴史へのリスペクトを大切にしながら、新たな進化を遂げようとしています。その想いから、今回リブランディングプロジェクトをスタートしました。

次は、このリブランディングプロジェクトがどのように進められているか、具体的に見ていきましょう。

リブランディングプロジェクトの内容

今回のプロジェクトには主に以下の3つの施策があります。

1.クラブアイデンティティの進化

V・ファーレン長崎は、2024年10月の新スタジアム開業などクラブを取り巻く環境が変化することを見据え、クラブアイデンティティの見直しとしてエンブレムをリニューアルしました。

常にユニフォームの胸にあり、クラブの象徴とも言えるエンブレム。選手はもちろんサポーターにとってもその存在は大きく、当たり前のように20年間見続けてきたものです。

変更前と比較するとかなり印象が変わりましたが、以前から用いていたオシドリのイメージを引き継ぎ、クラブのアイデンティティを表す「V」や平和への想いを込めた折り鶴のモチーフなど、よりホームタウンである長崎への愛着を感じられるようなエンブレムになったように思います。

日本語では単語を繋げる際に「・(中黒)」を使用することが多く、これまで欧文表記も「V・VAREN NAGASAKI」とされていました。しかし、英語圏では英語の文法やタイポグラフィのルールに基づき、その場合「-(ハイフン)」を用いるため「・(中黒)」はほとんど使われません。

今回、国際的な認知度やブランドイメージの統一性を高めるため、欧文表記が「V-VAREN NAGASAKI」に変更されました。特に欧米では、こちらの形式が広く受け入れられており、視覚的なわかりやすさや国際的な統一性を考慮すると、より適した表記になっています。

2.スタジアムアクセスの進化

前のセクションでも少し触れたように、2024年10月に「長崎スタジアムシティ」が開業しました。ここにはホテル、スタジアム、アリーナ、ショッピングモールなどが集約され、1つの大きなエンターテイメントエリアを形成しています。この新しい施設は、長崎駅から徒歩約10分という便利な立地にあり、観客にとって足を運びやすい環境が整っています。さらに、ホテルがスタジアムと直結しており、客室から試合を観戦できるというユニークな体験も提供しています。

引用元:長崎の新シンボル 長崎スタジアムシティの5つの施設がもたらす多様な価値を表現したロゴを公開 | 株式会社 ジャパネットホールディングスのプレスリリース

その中に、V・ファーレン長崎の新ホームスタジアムである「PEACE STADIUM Connected by SoftBank」(略称:ピースタ)が位置しています。この新スタジアムは、クラブのアイデンティティやファン体験をさらに進化させる重要な要素となります。スタジアム周辺の渋滞や駐車場の問題に対しては、公共交通機関を利用したアクセス促進を通じて、観客がより快適にスタジアムに足を運べるようになることが目指されています。

引用元:V・ファーレン長崎の新エンブレムが決定! | V・ファーレン長崎

スタジアムアクセスの進化は、V・ファーレン長崎にとって重要なブランディングの一環です。アクセスが向上することで、試合観戦がより身近になり、ファン層の拡大に繋がります。特に、長崎駅から近い立地は、観光客や新たなサポーター層を引き寄せる可能性が高いです。また、ホテルやショッピングモールといった商業施設との一体化により、試合日の観客だけでなく、地域全体の活性化にも寄与することができます。このように、スタジアムアクセスの改善は、クラブの認知度向上や地域貢献にも大きな影響を与えます。

3.パートナーリレーションの拡大

クラブにとってパートナー企業は最もなくてはならない要素の1つです。新スタジアムができたことで入場者数の増加が期待できますが、同じく長崎市を拠点とする法人と良い関係を構築するため、パートナー向けの特典付き特別価格シートの販売を開始しました。

拠点を置く地域の人々と良い関係を築くことができれば、それだけ地域に根ざしたクラブとして結束が強まります。

今後期待されるリブランディングの効果

V・ファーレン長崎のリブランディングプロジェクトは、クラブの成長を加速させるだけでなく、地域やサポーターとのつながりをより深める効果が期待されています。

サポーターの意識統一

クラブのアイデンティティが明確になることでサポーターがクラブの価値観や目指す姿を理解しやすくなります。その想いに共感するサポーター同士の意識が揃うことで、一体となって応援できるようになります。これにより、クラブへの愛着が深まり、応援の力も強化されます。

入場者数・収益の増加

新しいスタジアムやアクセスの改善により、観客が増加し、試合観戦やグッズ購入の収益が増えることが期待できます。特に、新エンブレムを使ったグッズは話題性も高く、既存ファンだけでなく新たなファン層の心を掴むことで、収益向上につながります。

パートナー企業との関係強化

リブランディングによって、クラブの価値が再定義されることで、より魅力的で一貫性のあるブランドイメージが確立されます。クラブのブランド価値が高まることで、スポンサーや地域企業とのつながりが強化されたり、新しいスポンサーの獲得など、支援が増える可能性が高くなります。

新エンブレムは2025年から運用が始まります。私も同じJリーグクラブのサポーターとして、このプロジェクトがどのような効果を発揮するのか、今後も注目していきたいと思います。

リブランディングの効果として、「既存のファンとの関係強化」「新規ファンの獲得」「ブランドイメージの刷新」など挙げられますが、それぞれのバランスを取るのは非常に難しく、慎重な戦略が求められます。ブランドの本質を保ちながら、全体の調和を図ることが鍵となります。

私たちは、ヒアリングやワークショップなどの調査分析からクリエイティブ制作、実証までのサイクルを通じて、リブランディングはもちろん、その後の運用までサポートいたします。ご不明点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

参考文献
V-varen NAGASAKI XXプロジェクト | V・ファーレン長崎

【公式】長崎スタジアムシティ


サムネイル引用元
V・ファーレン長崎の新エンブレムが決定! | V・ファーレン長崎

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hidari

hidari

ブランコでエンジニアをしています。趣味は城巡りと、愛犬(豆柴)と戯れることです。