「感動」をみつける時間〜TAGSTÅデッサン会 体験レポート

2/12(金)、13(土)に天神のTAGSTÅで行われた、デッサン会に参加させていただきました。

イラストレーターであり写真家の北村範史さんが2009年から東京で続けられているデッサン会。
福岡で開催されるのは2度目とのこと。

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12名程度の参加者が1人10分ずつ交代してモデルになり、その場で好きなポーズを考えて皆で自由に描いていきます。

私は、普段はWebの素材で使うイラストを描いていますが、「生身の人間をモチーフに鉛筆で描く」という非日常の体験はとても魅力的でした。

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自由な表現を楽しむ場所

デッサンの経験がなくても興味があれば誰でも参加できるという告知通り、デッサン会には様々な方が参加されていました。
普段は子どもたちに絵を「描かせる」立場の保育士の方、人間を描くのは新鮮だというWebデザイナーやプログラマーの方、細密描写を得意とされているイラストレーターの方など、様々な業種の方々が集っていました。

画材も各自が持参されたものを使うので、デッサン用の鉛筆はもちろん、オフィス用の鉛筆やうす墨の筆ペンで描く方も。
当然、皆さんタッチも表現方法もバラバラ。枠に縛られない自由な絵が出来上がっていました。
10分という限られた時間で描いた絵は、どれも未完成だからこその色気がありました。

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そこには正解がないどころか目的もなく、ただただモチーフと向き合う時間。
自分が感じるままを描いていくことができるので、10分という時間に没頭することができました。

「感動」を見つけて、自分なりに描く

改めて人の全身を観察すると、人間の体って美しいなあと感じました。

このデッサン会では、描く前にモデルの方の周りをぐるりと歩き、360度から観察する時間を設けています。
例えば首から肩のラインが綺麗だなとか、腕の絡み方が面白いなとか、ダボッとした服の向こうの背中の感じが想像できるなあとか。そういった自分の「好きなところ」を見つけて、好きな場所から描いていくことができます。

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休憩時間に北村さんや参加者の方々とお話した時に、北村さんがこうおっしゃいました。
絵を描くということは、見たままを忠実に写し取るのではなく、自分の「感動」を描くということ。
涙を流すような感動じゃなくても、綺麗だと思ったり、疑問に思ったり、自分との共通点を感じたり、なんでもいい。それを自分の中で一度消化して、手で表現するのが「絵を描く」ということだ、と。

私も、デッサンはモチーフを「好き」になることができれば、途端に面白くなると感じます。ものの造形をただ観察する機会は日常にあまりないからこそ、デッサン会はその感覚を思い出す非常によい機会でした。

全てのものづくりに通じるデッサン

当然ながら、絵は「描く時間」がとても大切です。
普段すでに完成されたものを多く目にしていますが、制作する時間をかけてこそ出来上がるということは、絵に限らず、どんなアウトプットも同じです。

それが10分という時間に凝縮されていたからこそ、色濃く感じることができたのかもしれません。

デッサン会と聞くと、「絵は得意じゃないし…」と敬遠する方も多いと思いますが、ものづくりに携わる方ならどなたでもおすすめできると思います。

福岡・TAGSTÅでのデッサン会は、今後隔月で行っていく予定だそうです。
次の開催は4/24(日)、25(月)。ものづくりの原点に立ち返ってみたい方は、是非参加してみてくださいね。