ダンスミュージックとしてのアニソンパーティ“アニスプ”

こんにちは、ブランコでデザイナーをやっています、野口と申します。通称おフネと呼ばれています。デザイナーを職業としていますが、それとは別にプライベートで15年近くVJ(ヴィジュアルジョッキー)という活動をやっています。

クラブでDJの音楽と一緒に壁面に映し出されてる映像、そう、あれの中の人です。弊社に入るきっかけとなったのもその活動が絡んでくるのですが…それはまた別の機会にお話できれば…。

今回お話したいのは、現役でVJとして参加しているクラブイベントとその面白さについてです。
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ダンスミュージックとしてのアニソン

一般的にクラブといえば、皆さんご存知の通り音楽を聞き、踊りに行くところだと思います。クラブでかかっている音楽は何を想像しますか?

ハウス?テクノ?ヒップホップ?EDM?

今回紹介するクラブイベント「ANIME SPLAY(アニスプ)」で流れる音楽は「アニソン」×「それらの音楽すべて」です。開催当時、福岡にアニソン主体のイベントはあるにはあったのですが、ダンスミュージックとしての解釈で取り入れたのはこのイベントが初めてでした。

ANIME Splay Vol.15 4th Anniversary

ANIME SPLAY Vol.15 4th Anniversary Flyer

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アニソンにどんな映像を出すのか?

さて、そのパーティで僕がやっているVJについてですが、アニソンイベントなのにアニメの映像はほとんど流れることがありません。アニメをそのまま提示するのではなく、その音楽自体を楽しんで欲しいというイベントの意向により空間演出としての映像演出メインでやっています。

今までバンドの映像演出、トランスレイブの映像演出等色々やってきました。アニスプのVJの依頼を受けた時にアニソンの映像演出ってどうやるんだろう…と一瞬悩みましたが、いざやってみると何の事はない、たとえアニソンといえダンスミュージックが流れたらやることはひとつだったのです。

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クラブ文化は“MIX”の文化

DJは純粋な楽器の演奏と違って曲と曲を繋ぎ、元の音楽に別の音楽を混ぜることで成り立ちます。VJも映像と映像を繋ぎ、映像の上に別の映像を混ぜていく…クラブ文化はいわば“MIX”の文化です。

アニスプはそれだけではなく、ジャンルを超え、カルチャーを超えた別次元のミックスを実現しています。このイベントに参加して、知っているモノ(ダンスミュージック)に新しいモノ(アニメ)が加わって生み出されたモノを体験した時、今まで味わったことのない刺激と発見がありました。

ひとつのジャンルの枠にとらわれてたら出てこなかった、クリエイティブな発想がどんどん出てきて、映像演出が楽しくて仕方なかったのを覚えています。

ANIME Splay

上質な“MIX”体験から生まれるクリエイティブを共有する空間

最新のアニソン、アイドルソングでフロアがお祭り状態になったかと思えば、HipHopやドラムンベースでディープな縦ノリのお客さんでいっぱいになり、コスプレイヤーの隣にBボーイがいて、お洒落な格好のアパレルスタッフや仕事帰りのサラリーマンもいるという珍しい光景がここにはあります。15年クラブイベントに携わってきてますが、こんなパーティこれまで見た事がありませんでした。

おそらくお客さんも僕と同じようにまぜこぜにされて生み出される新しい刺激、発見を求めて来ているのだなと思っています。アニスプという体験はつまるところ「アニメという共通認識をきっかけにした、新しい何かを発見、創造する場」なのかなぁと思います。

ここまで人の感性に深く入り込んだ体験を経験出来たことは日頃のデザイン業務にフィードバックできる貴重な経験だと思います。なにか今後の制作のヒントになっていくだろうという根拠はありませんが確信があります。

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イベントオーガナイザーの松尾氏がよく言っている言葉があります。

「若い人も、若くない人も、女の子も、男の子もみんなが楽しいと思える空間を作りたい、音楽を楽しむためのきっかけ、入り口としてのアニメでありたい」

“アニメ”というエッセンスはあくまできっかけ、その先にある音を楽しむ事にみんなで向かうための道筋作りは多いに参考にさせてもらっています。

ダンスミュージックとアニメ、“異物”が交わるときのエネルギーは凄まじいものがあります。その色々な物をごちゃ混ぜにした濁流から生まれるクリエイティビティ、いろんな方にぜひ体験して欲しいと思います。

アニスプは今回の3/21の開催で4周年を迎えます。是非一度この非日常を体験してみてはいかがでしょうか?

興味がある方は下部リンクFacebookページからお問い合わせいただくか、僕に直接ご連絡いただければと思います。

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