水害からまちを守る巨大施設「山王2号雨水調整池」

先日、普段は入ることのできない地下施設、山王2号雨水調整池の見学に行かせて頂きました。

山王2号雨水調整池とは

博多駅の南東に位置する山王公園グラウンドの地下に、山王2号調整池はあります。

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少しの物音でも大きく響いてしまうような、5m以上もある高い天井と広い空間。神殿を彷彿とさせるような厳かな雰囲気が漂い、最近ではMVなどの撮影場所としても使用されているそうです。

ここでは最大で約15000㎥もの雨水の貯留を可能にします。25mプールで換算するとその量は約41杯分にものぼるのだそうです。

山王“1号”調整池はどこかというと、山王公園にある野球場。1.8mほど野球場を掘り下げでつくり、雨水の貯留をできるようにしました。25mプール約36杯分の雨水を貯留することができます。

こうした貯留場所を設けることで、まちに降った雨を一時的に貯め、水路や河川への急激な流入を防いでくれます。

浸水被害を繰り返さない

博多駅周辺は過去に2度、まちの中心部が甚大な浸水被害に見舞われたことをご存知でしょうか。

1999年6月29日と2003年7月19日に、豪雨が原因で地下街に雨水が流れ込み、道路も乗用車のタイヤほどの高さまで浸水するなど、深刻な被害となりました。

引用元:福岡市 公式サイト

引用元:福岡市 公式サイト

そこで再度同じような浸水被害を起こさないため、博多駅周辺の浸水対策事業「雨水整備レインボープラン博多」という取り組みがはじまりました。

山王2号調整池の設置も、その取り組みのひとつです。

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量水標と呼ばれる、目盛りが刻まれた柱には、過去に水害を防いだ際の水位が日付とともにしっかりと記録されていました。

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1番高い浸水の跡は、2009年7月24日。水深約5m、約11000㎥もの雨水を貯留したそうです。

私たちの知らないところで、何度も浸水の被害からまちを守ってくれていたんですね。

行政の対応の早さ

今年11月8日(火)早朝には、博多駅前で道路が陥没する事故が発生しました。

縦横約30mに及ぶ道路陥没というあってはならない大規模な事故ですが、ケガ人がひとりも出なかったことや、事故から1週間という短期間で、ライフラインを復旧した上で穴をふさぐ、という迅速かつ的確な対応が大きく話題を呼んでいます。

道路陥没の例はとても異例の事態ではありますが、行政の迅速かつ的確な対応を目の当たりにすると、有事の際の不安も少し軽くなる気がします。

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山王2号雨水調整池も、事業発足から2年という早さで完成した施設だそうです。

福岡市は昔から、行政の対応が素早いのかもしれませんね。

私たちが平穏な生活を送れるのも、上下水道やガス、電気など、普段は表立って見えない部分で支えてくれている方の働きがあってこそ。

広くは知られていないかもしれませんが、そういった市民の生活を守るための工夫や取り組みに、もう少し意識を向けてみたいと思います。