「だれも知らない建築のはなし」で振り返る日本の建築史

「今、建築家は何を考えどこに向かっているのだろうか−」

建築界の最重要人物たちが建築の未来を本音で語った映画「だれも知らない建築のはなし」が7/4(土)より福岡KBCシネマにて公開されています。

始まりは伝説の会議

引用元:「だれも知らない建築のはなし」 公式トレーラー

引用元:「だれも知らない建築のはなし」 公式トレーラー

1982年、2人の建築家、フィリップ・ジョンソンピーター・アイゼンマンの呼びかけで世界中の一流建築家がアメリカに集まり、建築の社会的意義を議論する国際会議が開かれました。

「P3会議」と呼ばれる伝説的なその会議に、日本から参加していたのは磯崎新と当時まだ無名の安藤忠雄伊藤豊雄

そこに参加した建築家達が、初めて当時を振り返る取材に応じ実現したこの映画は、この30年の建築史を軸に1970年代からバブル崩壊までの日本社会の歩みについてそれぞれの視点から証言し、未来の建築のあり方について考えていくドキュメンタリーです。

建築の意義・建築家の意義

P3会議にて話し合われた「建築の社会的意義」は、建築業界だけにとどまらず社会において普遍的な問題です。

国内外の建築家が語る日本の建築のこれまでとこれから、そしてまるで会話劇のように繰り広げられるそれら証言合戦の合間に建築物のショットを効果的に用い、インタビューをドキュメンタリーに仕立て上げたこの映画の監督を務めたのは、石山友美。「少女と夏の終わり」に続きこれが監督2作品目となります。

建築家石山修武を父に持ち、自身も建築について学んできた彼女が、建築家不在の建築が増えてきている現代において、この映画を通して建築家の存在意義を問い合かけていきます。

豪華なキャスト

環境との関わりの中で新しい建築のあり方を提案し続ける安藤忠雄、建築だけでなく、思想、美術、デザイン、文化論など幅広い分野で活躍する磯崎新、伊藤建築塾や東日本大震災の被災地支援プロジェクト「みんなの家」など社会にコミットメントする活動を精力的に行う伊東豊雄。

この3人を中心に、ピーター・アイゼンマン、チャールズ・ジェンクスレム・コールハースといった海外の建築家や、海外建築専門誌a+u編集長を務めた中村敏男、建築写真集「GA」シリーズ編集長の二川由夫、大型商業施設開発に携わる藤賢一など、国内外そして建築の内側と外側の立場の方が参加し、建築史を立体的に振り返ります。

劇中には福岡の建築も数多く登場するので、鑑賞後に登場した福岡の建築を巡るのもいいかもしれませんね。

各地で上映

東京シアター・イメージフォーラムにて5/23(土)に公開がスタートした本作。

福岡ではKBCシネマにて7/4(土)〜、熊本では電気館にて7/11(土)〜7/17(金)、大阪ではテアトル梅田にて8/1(土)〜、それ以外にも各地で上映が予定されています。

上映に合わせてトークイベントが催されるところも多いので、気になる方は是非スケジュールをチェックされてみてください。