建築模型に特化したミュージアム「建築倉庫」が東京・天王洲にオープン
建築模型は、建築の完成イメージを他者にわかりやすく伝えるもの。
それだけでなく、設計者が何を考え設計をしたのか思考プロセスを伝えるための重要な資料として、また完成度の高い美術品としても評価されるようになってきました。
そんな建築模型に特化した国内唯一の展示施設「建築倉庫」が、6月18日(土)、東京の天王州にオープンしました。
ミュージアム×保存
建築倉庫は、あらゆるものの保管・保存を行なう寺田倉庫と一般社団法人日本建築文化保存協会が手を組み、建築模型を中心とする建築文化を引き継ぎ広めていくためにスタートしました。
「収納庫そのものを展示する」というコンセプトのもと、建築模型を最適な環境下で保存・保管しながら展示するという新しい発想のミュージアムです。
天井高5.2m、総面積約450㎡の広い空間に116もの棚が並び、棚の間を周りながら模型を鑑賞するという、これまでにない体験をすることができます。
日本の建築文化を発信
デザイン、技術ともに最高基準のクオリティを持つ日本の建築は、世界からも注目を集めています。
2015年に開催されたミラノ万博と同時期に、ミラノ市営トリエンナーレデザイン美術館内で行われた、世界的に活躍する日本人建築家40人の建築模型展は、10日間で来場者が5,000人を超える盛況ぶりでした。
建築倉庫には、設計内容を検討/確認するために簡易的につくられる“スタディ模型”から、施主などに完成イメージを伝えるためにつくられる“竣工模型”まで、さまざまな模型が展示されます。
各棚には、出展者名とQRコードを記載したパネルが設置され、タブレット端末やスマートフォンなどでQRコードをスキャンすると、出展者の活動や模型作品の竣工写真、図面といったさまざまな情報を見ることができます。
建築文化の発展とアーカイブを目指す
日本の建築文化を後世に伝える重要なアーカイブ資料としてだけでなく、美術品としてもその価値を高めている建築模型。
建築倉庫は、これまで建築に関わる人にしか見られることのなかった建築模型を広く一般に公開することで、建築文化の素晴らしさを伝え、日本の建築文化のさらなる発展とアーカイブを目指します。
今後は定期的に企画展やイベントも開催していくそうです。
建築倉庫を訪れることで、日本の建築技術の高さを味わえるだけでなく、マイホームの夢を膨らませてみたりとさまざまな楽しみ方ができそうですね。
建築倉庫
東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル1F
11:00-21:00 月曜休館 ※月曜が祝日の場合、翌火曜休館
入館料:大人1,000円、学生500円