最先端のITを取り入れた“世界に誇れるまちづくり”「FUKUOKA Smart EAST」
2018年度の移転完了に向けて、福岡市西区にある伊都地区への移転が着々と進んでいる九州大学箱崎キャンパス。
その移転後の広大な九州大学跡地を活用し、“世界に誇れるまちづくり”にチャレンジするプロジェクト「FUKUOKA Smart EAST」が、いま動き出しています。
FUKUOKA Smart EASTとは
箱崎の九州大学跡地は、高速道路にほど近く、JRと地下鉄の3駅に囲まれており、半径5km圏内には天神駅、博多駅、福岡空港、ウォーターフロント地区があるという、陸・海・空すべてにおいて交通の便がとても良い場所。
約50haという広大な土地(東京ドームに換算すると約10個分!)で、一体的なまちづくりができるという貴重な機会を活かし、世界に誇れる先進的な都市モデルをつくっていこうという取り組みが、「FUKUOKA Smart EAST」です。
最先端のIT技術を取り入れ、少子高齢化や人口減少という現代の社会が抱えている課題を解決しながら、快適で質の高いライフスタイルと都市空間を実現させていきます。
イノベーション4原則
2016年11月11日(金)には、FUKUOKA Smart EASTのキックオフとして「FUKUOKA NEXT 都市革新フォーラム」が開催され、さまざまな業界のキーパーソンによる活発なディスカッションが行われました。
そこでは「世界経済フォーラム(通称“ダボス会議”)」で示された、さまざまな問題に対し世界の都市で実践された「トップ10の都市革新」が、イノベーション事例として紹介されました。
例えば、まちで起きたあらゆる出来事を検知するインテリジェント街灯、建物の壁面を利用し野菜の立体栽培をする都市型農業など、テクノロジーをきっかけに広がるさまざまな可能性があります。
10の事例から明らかになったのは、複雑な都市問題を解決するためのキーとなる4つの原則。
Airbnbのように既存の資源を最大限に活用する「未使用空間の解放」、テクノロジーを用いて電気・水道・道路・公共交通機関などの需要を管理することでコストや資源の負担を減らす「ピークをなくす」、既存のものに工夫を施す「小規模なインフラの検討」、年齢や身体能力に関係なく誰もが利用できる「住人に配慮したイノベーション」の4つです。
そんなフォーラムを通して得た情報や気づきを活かしながら、FUKUOKA Smart EASTでは、まちにさまざまな機能を追加していきます。
具体的には、カーシェアリングやバスの自動運転などの“スマートモビリティ”。ウェアラブル端末を用いた子どもの見守りや高齢者の徘徊対策、健康状態を管理する“スマートウェルネス”などの導入が検討されているそうです。
スマートを重ねる
セキュリティ面、エネルギー、歴史・文化、モビリティ、研究開発といういくつもの視点からのスマートを重ねていくことで、より快適で安心できるまちづくりへチャレンジするFUKUOKA Smart EAST。
プロジェクトを担当されている、福岡市九大跡地計画課にコメントを頂きました。
「九州大学箱崎キャンパス跡地は、交通の利便性も非常に良い都心部に近い場所で、約50haという広大なエリアで一体的なまちづくりができるという、大きなポテンシャルを秘めています。
『FUKUOKA Smart EAST』は、最先端の技術革新によって、快適で質の高いライフスタイルと都市空間を創出する新たなプロジェクトで、実現には課題も多いですが、皆様と、力と知恵を合わせて取り組んでいきたいと思います。」
現在は2019年度に予定している土地利用事業者の公募に向け、九州大学をはじめとする関係機関とプロジェクトに取り組んでいるところだそうです。
日本国内からも世界からも注目度が高まっている福岡で、どんなチャレンジが出来るのか、どんな“まちづくり”が行われていくのか、これから目が離せませんね。