オンラインでMoMA展覧会の歴史を振り返る「The exhibition history」
ニューヨーク近代美術館(MoMA)の展覧会の歴史を振り返るデジタルアーカイブ、「The exhibition history」の無料公開がスタートしました。
約3500もの展覧会をアーカイブ
1929年の創設から現在までに開催してきた約3500もの展示をオンライン上で公開するプロジェクトThe exhibition history。
MoMA最初の展覧会 「Cézanne, Gauguin, Seurat, van Gogh」に始まり、現代美術、建築とデザイン、写真、映画、パフォーマンス、ニューメディアといった、これまで開催してきたさまざまなジャンルの展覧会の記録を閲覧することができます。
キーワードのほか、展覧会の種類や開催された年代でも検索が可能です。
公開内容は展覧会場の様子をおさめたたくさんの画像のほか、展覧会のカタログ全ページ、プレスリリース、参加アーティストのインデックスなど、主要な情報があますことなくアップロードされています。
個人的には、1938年に開催されたBauhausにまつわる展覧会「Bauhaus: 1919–1928」や、MoMAで開催したコンペ作品を展示した展覧会「Organic Design in Home Furnishings」が気になります。
このコンペに家具デザインで有名なEero SaarinenさんとCharles Eamesさんが共同で出展。そして6部門中2部門で入賞したことをきっかけに、2人は世間から注目を浴びることになったそうです。
展示アーカイブは今後も順次追加され、1995年以降に行われた展示ついては、スライドショーや関連動画、エッセイなども公開されるそうです。
時代を先導し続けるMoMA
設立当初から時代に先駆けた展示や活動を行ってきたMoMA。
52週間(約1年間)かけて、毎週木曜日にたくさんのアーカイブの中から1つの展覧会をピックアップし紹介していくとのこと。ピックアップ中の展覧会はコチラのページか、Instagramから「#52exhibitions」のハッシュタグにて確認することができます。
また、展覧会のアートワークとアーティストのデータセットは、パブリックドメインにてGitHubでも提供されています。
MoMAはこれまでも、所蔵品の画像や音声ガイドといったさまざまなコンテンツを一般に公開してきましたが、今回のデジタルアーカイブプロジェクトに関しても、「より多くの人に名作に触れてほしい」という思いが根底にあるのではないでしょうか。
時代を超えて名作の展覧会を疑似体験できるThe exhibition history。ぜひ気になる展覧会をチェックされてみてくださいね。
The exhibition history
MoMAによる、1929年の創設から現在までの展覧会を振り返るデジタルアーカイブ