福岡の街で見られる“デザイナーが手がけたアート”

ブランコの中島です。こんにちは。私たちが暮らす福岡市天神の西鉄グランドホテル前にカラフルなアート作品があるのを、皆さんはご存知ですか。

「平和の門」と名付けられたこの作品は、グラフィックデザイナーである松永真さんの作品です。

松永さんは、フランスのジタンのパッケージデザインを始め、カルビーやベネッセのCIなど、日本を代表するデザイナーの一人です。

なぜ天神にこれがあるかと言うと、福岡市が市民の誇りとなるような芸術性の豊かな都市を目指して、公共の場に屋外彫刻を設置する「彫刻のあるまちづくり」を進めている一環だそうです。

「フリークス」とは?

設置されている作品は、大小合わせて全部で5つ。「フリークス」というシリーズの中の「鉄板フリークス」と名付けられているものです。

松永さんはご自身の著書で「フリークス」について以下の通りに説明されています。

“私はこうしたデザインの呪縛から逃れた一連の創作を「メタルフリークス」「ペーパーフリークス」と名付けた。「フリーク」という言葉には、気まぐれ、できごころ、酔狂、出たとこ勝負、夢中な人などの意味がある。デザインを理性と客観の昼間の世界とたとえれば「フリーク」は、本能と直感が解き放たれた夜の衝動から誕生する無計画な世界である。こども心に満ちたナンセンスでユーモアあふれる世界。それは合理的な計画性が要求されるデザインの世界とは対極に位置するものなのだ。”(松永真 著「松永真、デザインの話。+11」P128より)

私はこの「鉄板フリークス」を初めて見た時、どちらかと言えば松永さんの安定感のあるデザインとはかなり違ったと印象を受けましたが、クライアントの要望に応え、結果を求められるデザイナーとは別の一面が見られる貴重な作品だと思います。

5つの「鉄板フリークス」

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「おかえり(Welcome)」1998年

交差点に佇むカエル。道行く人々に語りかけているかのようです。

matsunaga_giant step

「大きな一歩(Giant Step)」1998年

道の真ん中にあり、ギザギザが印象的ですね。

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「顔が西むきゃ尾は東(The face to the west,the tail to the east)」1998年

キリンのような青い動物。

matsunaga_view platform

「見晴らし台(View Platform)」1998年

黄色の脚長椅子。

matsunaga_gate

「平和の門(Gate of Peace)」1998年

いくつかの奇妙な生き物が共生しており、松永さんにとっての21世紀の平和のシンボル。よく見ると、ほかの4つの作品が一緒になっています。これは実に面白いですね。

グラフィックデザイナーのアート作品

街の中でアーティストの作品が置かれているのはよく見かけますが、グラフィックデザイナーの作品は珍しいのではないかと思います。

私もデザインに携わる者として、普段よく通る場所に自分が好きなデザイナーの作品があることがちょっと嬉しかったりします。皆さんも、この辺りを通られた際はちょっと注目してみてはいかがでしょうか。