和紙メーカーが工業デザイナー・深澤直人氏と共同開発したブランド「SIWA | 紙和」

1000年の歴史ある和紙産地、山梨県市川大門の和紙メーカー 株式会社 大直と、工業デザイナーの深澤直人氏がタッグを組み、紙の可能性を広げる和紙ブランド「SIWA | 紙和」が2008年に誕生しました。

新素材「ナオロン」の誕生

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山梨は古くから清水に恵まれ、その恩恵に与り全国の40-50%の障子紙を生産している和紙の産地。大直も障子紙や書道の半紙をつくるメーカーとして誕生しました。そこから派生して「破れない障子紙をつくりたい」という思いから研究がスタートし、和紙特有の風合いを持ちながら破れにくく、水に強く、軽いという特徴を持った新素材「ナオロン」が完成したのです。

シワを味わいに

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深澤氏は「ナオロン」をくしゃくしゃにすることで新たな風合いがでることを見いだし、そのやさしい質感を活かした日常品を提案しました。だからこそ、SIWAの商品はすべて洗練されたシンプルなデザイン。「SIWA | 紙和」という名前は、紙のしわと和紙の反対読みの紙和という意味がありますが、その名の通りシワが味わいとなり、レザーのように永い時間をかけて自分だけのアイテムへと昇華していくのです。

さらなる可能性を探って

さらに2016年3月、ブランド初の直営店がオープンするのを契機に、ニューヨーク在住のハットデザイナー・ヒシカワアユコ氏をデザイナーに迎え、SIWAとは別ラインとなるアクセサリーブランドを発表しました。ヒシカワ氏が「ナオロン」に熱をあてることで、立体的に成形できる新しい加工法を見出し、SIWAとはまた違った表現が可能になりました。

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和紙作りの熟練の技術と、現代の感性が融合して生まれたSIWA。手にするとなぜかホッとするような安心感は、古く奈良時代から私たち日本人の生活とともにあった和紙のやさしさからくるものかもしれません。

ブランド初の直営店・SIWA Collection 銀座店(東急プラザ銀座内)では、実際にSIWAのアイテムを手にとって体感することができます。ぜひ1度足を運んでみてはいかがでしょう。

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