パッケージデザインをリニューアルした際の売上の変動について

パッケージデザインのリニューアルが売上にどれだけ影響を及ぼすかご存知でしょうか。いい影響を及ぼすこともあれば、その逆もまたしかりです。具体的にどのような変動が起きる可能性があるのか、パッケージデザインのリニューアルを効果的に売上につなげるために必要なことはなにか、実例を用いて解説していきます。

 

パッケージデザインのリニューアルが売上にもたらす変動

製品そのものは変えず、パッケージデザインのみのリニューアルでも売上は変動します。ただただ目新しいパッケージデザインにしたからといって、売上がアップするとは限りません。デザインを一新することで新しい顧客の開拓ができたとしても、既存顧客が離れていってしまうこともあります。そのパッケージデザインの変更によって顧客がどのような感情を抱き、どのような体験をするのかを徹底的に考える必要があるのです。
過去にパッケージデザインのリニューアルを行なった製品の成功例から失敗例まで、それぞれ具体的な事例をご紹介します。

 

パッケージデザインのリニューアルで売上がアップしたケース

1995年、日本コカ・コーラ株式会社はコカ・コーラのボトルをコンツアーボトル(現在の胴部がくびれているボトル)に変更しました。「暗闇でさわっても、その形によって「コカ・コーラ」のボトルとわかるもの」という条件のもとでデザインされたそうです。それ以外の要素は何も変更していないにも関わらず、ボトルデザイン変更後に売上が7%も伸びています。[注1]

[注1]製品リニューアルにおけるパッケージ・デザインの変更の効果

meijiの高級路線チョコレート「The Chocolate」もパッケージデザインのリニューアルで売上を伸ばした事例です。過去のパッケージデザインでは良質なカカオをイメージさせる写真を使っていましたが、そのクラシカルな大人らしさから、若者も含めた幅広い年代の方に興味をもたれるデザインへと返信を遂げています。さらにチョコレートの形状にもデザインを施すことで、売上を伸ばしました。

 

パッケージデザインのリニューアルで売上が落ちたケース

牛乳石鹸共進社が販売している牛乳石鹸といえば”赤い箱”というイメージを多くの人が持っているのではないでしょうか。しかし牛乳石鹸は一度だけパッケージデザインをピンクの箱に変更したことがあります。箱の色は変えましたが、トレードマークである牛のイラストは描かれていましたし、商品自体に変更は全くありません。それでも、ピンクの箱に変更した際は売上が落ちてしまったのです。同社は7〜8年おきにパッケージデザインのリニューアルをしているのですが、売上が大きく落ちたのはピンクの箱に変更した時のみとなっています。

 

パッケージデザインのリニューアルを効果的に売上に繋げるためには

売上が落ちたケースを見てみると、どれだけ知名度や人気のある商品でも、すでに認知されているイメージとは違いすぎるパッケージデザインにすることで売上が落ちてしまっていることがわかります。

パッケージデザインのリニューアルは新鮮さをもたらし、新しいファンを獲得する可能性を大いに秘めているのですが、イメージからかけ離れたパッケージデザインは既存顧客に不安を与えてしまいます。それまで愛用してくださっていた既存顧客からの信頼を手放すことになってしまっては本末転倒です。

牛乳石鹸のケースでは「赤」「牛」のイメージが印象的だったにもかかわらず、その印象的だった「赤」を「ピンク」に変更することでイメージとかけ離れたパッケージデザインになってしまいました。そこに既存顧客が違和感を覚えてしまい、売上が減少しています。逆にコカ・コーラや「The Chocolate」のケースでは、顧客が持つブランドに対するイメージを崩すことなく、信頼度と満足度向上につなげています。既存顧客を手放すことなく新規顧客を獲得することで、売上アップにつなげることができたのです。

 

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ただパッケージデザインをリニューアルすれば売上が上がるわけではなく、そのリニューアルを通して顧客が新たな経験ができるかどうかと安心感を維持できるかどうかを考慮する必要があります。その点を考えることで、売上やブランド価値向上につながるパッケージデザインのリニューアルが可能となるのです。私たちは先を見据えた戦略を練ることで、結果がでるクリエイティヴをつくり続けています。ご質問・ご相談等ありましたら、お気軽にお声がけください。