KOKUYO DESIGN AWARD 2016グランプリ受賞「素材としての文房具」
昨年11月30日(水)に受賞作品の発表が行われた「KOKUYO DESIGN AWARD 2016」にて、数々の応募作品の中からグランプリに輝いたのは、文房具の新しい可能性を広げた「素材としての文房具」でした。
KOKUYO DESIGN AWARDとは
KOKUYO DESIGN AWARDは、ユーザ視点から生まれる優れたデザインの商品化を目指し、2002年にスタートした、コクヨ株式会社主催の国際的なデザインコンペティションです。
毎年時代に合ったテーマが設定され、テーマに沿った商品デザインを広く募集しています。
1つの消しゴムの中に角が28個も存在する「カドケシ」や、以前Swingsでご紹介した「なまえのないえのぐ」も、KOKUYO DESIGN AWARDから誕生した商品です。
HOW TO LIVE
KOKUYO DESIGN AWARD 2016のテーマは「HOW TO LIVE」。
モノがあふれている現代において、本当に必要なものは何なのか、自分の人生や暮らしになぜそれが必要なのか考えることは、生きることそのものを見つめ直すことに繋がる――。
どのように生きるか、その想いの先に生まれるデザインを募集し、世界44カ国から1307点もの作品が集まりました。
その中からグランプリに選ばれたのが、「素材としての文房具」。
デザインエンジニア中森 大樹さんと、建築家・アーティストである海老塚 啓太さんの2人からなるユニット、「AATISMO」による作品です。
新しい考え方を提示する作品たち
「素材としての文房具」は、文房具を道具としてでなく素材として扱うことで、新たな用途や関係を生み出す作品です。 鉛筆、定規、消しゴムを長い棒状にすることで、ホームセンターにある木材や金属の部材のように、ユーザーのアイディア次第で幾通りにも変化します。
完成した作品ではなく加工して使う文房具という発想や、使う人の想像力を刺激する、これまでにない視点で文房具を捉えた考え方が高く評価され、満票でグランプリを受賞しました。
優秀賞を受賞したのは3作品。
モノが道具となった日をスタンプで記録する「どうぐのきねんび」、自分の爪の延長で感覚的にテープを切ることができる「ぴったりカット」、送り手の気持ちやストーリーを書き込み一緒に送ることのできるガムテープ「マンガムテープ」といった作品が選ばれました。
どれも、人とモノの関係を見直し、これまでの文房具の見方を変えるような、日々の生活や生き方における新しい考え方を提示するものばかりです。
グランプリと優秀賞を受賞した3作品については、KOKUYO DESIGN AWARD公式Facebookページにて、受賞者によるコメントや紹介動画が公開されています。
アワードの裏側をのぞく展示
2月17日(金)~19日(日)の3日間、東京・表参道のスパイラル1Fのコミュニケーションスペース「MINA-TO」にて、グランプリ作品と優秀賞を獲得した3作品の模型、ファイナリスト作品10点のプレゼンテーションシートを展示する「KOKUYO DESIGN AWARD 2016 WINNERS」が開催されるそうです。
どのようにプレゼンを行っているのか、惜しくも入賞を逃したもののファイナリストに選ばれた作品は一体どんなものなのか、アワードの裏側を垣間見れる展示となりそうです。
ご興味ある方はそちらにも足を運んでみてくださいね。
KOKUYO DESIGN AWARDをきっかけに今度はどんな面白い商品が誕生するのか、これからも目が離せません。
KOKUYO DESIGN AWARD 2016WINNERS
MINA-TO 東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F
2017.2.17(金)-19(日) 11:00—20:00 ※会期中無休