「岡崎京子展
戦場のガールズ・ライフ」でたどる岡崎京子マンガの魅力

1980年〜90年代を象徴するマンガ家、「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」が、12月3日(土)~1月22日(日)の期間、福岡・天神イムズ8Fにあるギャラリー三菱地所アルティアムにて開催されます。

“愛と資本主義”を描いた女性マンガ家

「いつも一人の女の子のことを書こうと思っている。
いつも。たった一人の。一人ぼっちの。
一人の女の子の落ちかたというものを。」
(出典「ノート(ある日の)」)

目まぐるしく変化しつづけた時代を生きる女の子の欲望と不安、家族像の変化や歪みなどを、淡々と、そして鋭く表現した岡崎 京子さん。

引用元:映画「ヘルタースケルター」 公式Facebookページ

引用元:映画「ヘルタースケルター」 公式Facebookページ

1996年に起きた不慮の事故以降、活動休止を余儀なくされていますが、2012年には岡崎さんの代表作品のひとつである「ヘルタースケルター」が、沢尻 エリカさん主演・蜷川 実花さん監督により映画化され大きな話題となりました。

音楽やファッションといった時代のポップカルチャーを色濃く写しながら、夢や憧れを紡ぐ少女マンガとは対照的な“あるがまま”の女の子像を描き、年代を問わず多くのファンを魅了し続けています。

さまざまな視点から岡崎京子作品の魅力をたどる

『東京ガールズブラボー』/宝島社 (c) 岡崎京子

『東京ガールズブラボー』/宝島社 (c) 岡崎京子

本展では、初期作から代表作までこれまでの仕事を取り上げ、岡崎さんが見つめた時代とその行方を見ていきます。

学生時代のイラストやスケッチ、初期作品から代表作の原稿や資料、当時の掲載誌など、展示される関連資料は約200点にも及びます。

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展覧会初日の12月3日(土)には、関連イベントとして、天神イムズ4F solid&liquidにて、『今日マチ子が語る「岡崎京子マンガ」の魅力』が開催。

空気感と叙情のある、ほぼ毎日更新の1ページマンガ「センネン画報」が話題を呼んだマンガ家 今日 マチ子さんが、マンガ家の視点から岡崎さんの作品の魅力について語ります。(※メールにて要事前申込み)

“ガール”を魅力的に描いた名作たち

「あたしは あたしがつくったのよ」
(出典「ヘルタースケルター」)

重々しいテーマをフラットに描写し、セリフのひとつひとつも強く印象的で、名言を数多く生んだ岡崎さんの作品。

派手でショッキングな作品が取り上げられやすいですが、誰しもが抱えているような日々の苦悩を描いた静かなものなど、その幅の広さも魅力のひとつ。

本展をきっかけに、岡崎さんの作品の魅力を、改めて味わってみてはいかがでしょうか。

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