「メディアバタフライin有田」でメディアアートに親しむ
昨年からはじまったメディアアートの世界を広げるSaga Media Art Projectのイベント、「Media Butterfly in Arita(メディアバタフライ in 有田)」が、有田焼の有名な佐賀県有田にて10月31日(土)から11月23日(月・祝)まで開催されています。
メディアバタフライ in 有田とは
有田焼創業400年を来年に控え、昨年より行われている有田焼など佐賀の持つ魅力とメディア芸術(アニメーション、CGアートなど)を融合したアートイベントです。
ロゴにもモチーフとして使用されている“バタフライ”には、メディアアートの小さな動きが、バタフライ効果のようにやがて大きなうねりとなって発展していくように、との意味を込めて名付けられました。
テレビやスマートフォン、プロジェクターといった電化製品だけでなく、有田焼のような陶器や磁器、そして有田の町でさえもメディアのひとつとして捉え、現代の表現技術やクリエイターたちとの結びつきを通して、メディアアートとして新たな価値を生み出しています。
有田だけでなく、佐賀の武雄、長崎の波佐見という3会場で開催されている、本イベントの見どころをご紹介します。
■Kaleido by NAKED〜有田万華鏡〜 – NAKED INC.
場所:有田会場 アルセッド建築研究所
日時:10.31(土)-11.23(月・祝) 9:00-17:00(月曜休)
東京駅、お台場ガンダム立像などでのプロジェクションマッピングでこれまでも話題をつくり続けてきたNAKED INC.が新たに手掛けたのは、光と有田焼を融合させた作品。
“磁器の中に感じる万華鏡”をテーマに、光を透過するという磁器の特性を活かし、会場全体で万華鏡の世界を感じることができます。
■東京駅・武雄温泉楼門/キャンバス・プロジェクションで望む2つの辰野建築 – ヤマガミユキヒロ
場所:有田会場 深川製磁本店 1階
日時:10.31(土)-11.23(月・祝) 9:00-17:00(月曜休※祝日を除く)
鉛筆などで緻密に描かれた画面の上に、空の移ろいや行き交う人々などを投影し、変わらない風景と、刻々と変化する光景を同居させる作品を制作するヤマガミユキヒロさん。
今回は建築家 辰野金吾さんの和風作品として知られる武雄温泉の楼門と東京駅という、2作品を展示します。
■FUJI – Joanie Lemercier
場所:波佐見会場 モンネポルト
日時:10.31(土)-11.23(月・祝) 11:00-18:00(水曜休)
AntiVJという世界で最も衝撃的なプロジェクションマッピング作品をつくり続けるチームの創設者である、フランスのJoanie Lemercierさんによる作品「FUJI」。
日本の富士山を題材に、2つの壁に描かれた富士山と竹林のグラフィックに映像を投影し、幻想的な空間と物語をつむぎます。
アートは社会の鏡
今回のイベントのスーパーバイザーであり、プロジェクションマッピング協会代表理事を務める石多さんは、メディアアートについてこう語っています。
「アートは今の社会の鏡として存在し、その中でもメディアアートでは双方向性や作品を通したコミュニケーションを重要視し、現代の社会と同じく大きなテーマとなっています。」
メディアバタフライ in 有田を通して、作品とどんなコミュニケーションをし、社会についてどんなことを感じるのでしょうか。
その答えを体感しに、ぜひ足を運んでみてくださいね。
メディアバタフライin有田
2015.10.31(土)-11.23(月・祝)
有田会場 :深川製磁本店、手塚商店、香蘭社、アルセッド建築研究所、泉山磁石場
武雄会場 :佐賀県立宇宙科学館
波佐見会場:モンネポルト