映画を新たな視点で楽しむウェス・アンダーソン監督作品
最近はめっきり暗くなるのも早くなり、夜が長い季節になりましたね。
秋の夜長をみなさまは何をして過ごされますか?読書、映画、友だちと尽きない話をするなど、さまざまな楽しみ方があると思います。
私は映画を見るのが大好きなので、今回はひと味違った楽しみ方のできる映画監督の作品をご紹介します。
ウェス・アンダーソン監督の作品たち
アメリカの映画監督であり脚本家である、ウェス・アンダーソンさんをご存知でしょうか。
名前を聞いたことがない方も、彼の監督した作品名なら聞き覚えがあるかもしれません。
バラバラになってしまった名門一家の絆の再生をユーモアたっぷりに描いた「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」や、動物たちと人間との攻防を描いたストップモーション・アニメーション映画「ファンタスティック Mr.FOX」、駆け落ちした少年少女のひと夏の冒険を描いた「ムーンライズ・キングダム」、そして昨年大きな話題となった「グランド・ブダペスト・ホテル」も彼の作品です。
彼の作品は、常連であるビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソンをはじめ、ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープ、エドワード・ノートンなど、毎回キャストが豪華なのも特徴のひとつ。
多くの俳優たちが惚れ込む、ウェス・アンダーソン作品の魅力はどこにあるのでしょうか。
数々の魅力
歴代の作品を並べてみると、彼の作品の幅の広さを感じますが、映画のワンシーンを切り取ってもすぐにウェス・アンダーソンの映画だとわかるほど、どの作品も独特のテンポと雰囲気に溢れています。
中でも特筆すべきはカメラワーク。シンメトリーの画面構成にこだわり、基本的に真正面、真横、真後ろ、真上からしか撮影していないにも関わらず、画づくりがうまく、飽きるどころかその中毒性のある演出により、どんどん映画の世界に引き込まれてしまいます。
彼の作品のシンメトリーの正確性を検証した動画までアップされています。
ファンタスティック Mr.FOXでは、臨場感を出すためシーンに合わせて森のなかでアフレコをおこなうなど、作品に対するこだわりはすさまじく、セットや小道具、音楽や衣装なども緻密に計算されつくりあげられた世界観は圧巻です。
新しい視点
映画を楽しむ要素としてストーリーの面白さや演出の良さはもちろんですが、随所に散りばめられた作品づくりへのこだわりや、世界観の構築の仕方など、いろいろな楽しみ方ができます。
ぜひ秋の夜長に一風変わった視点で映画を楽しまれてみてはいかがでしょうか。
個人的にはダージリン急行やファンタスティック Mr.FOXがオススメです!