海抜ゼロメートルの国、オランダ

ナナです。皆さん、こんにちは。私の出身地であるオランダはチューリップと風舎、木靴、チーズ、運河、自転車などが有名な国です。

実はそれだけではなく、オランダは最も低い地域が海抜−6.76メートルという「海抜ゼロメートルの国」なんです。ご存知でしたか?

Netherlandsの意味

ピンク色の部分は堤防がないと浸水してしまうエリア(引用元:Wikipedia)

オランダでは海から押し寄せる洪水から街を守るために、洪水コントロールシステムや、人口の防壁、ダム、水門などが造られています。

オランダという国名は英語だと「Netherlands」ですが、これはオランダ語で「低い土地」という意味なんです。国の表面積のおよそ半分が海抜1メートル未満であるからこその名称ですよね。

ちなみに私の実家は海抜-4.2メートル。もし防壁がなかったら、存在できていなかったかもしれません。

海との“戦い”

引用元:http://i.imgur.com/uD4B6P6.jpg

引用元:http://i.imgur.com/

オランダが直面している海との“戦い”は昔から今もなお続いています。そして最近は気候変動が急速に進んでいるため、さらなる予防策が必要になってきています。

しかし、なぜオランダは長い間いわゆる海面下で存在することができているのでしょうか。

オランダで最初の堤防が築かれたのは約1000年前、農家が土地を耕して農業を始めるために建設しました。そして14世紀以降、陸から水をポンプで排出するために風舎が造られ、オランダ人はゆっくりと海からの再生を進めてきました。

1953年、北海の洪水を引き起こした大きな嵐によって多くの市民が犠牲になりました。オランダ人はこれを二度と繰り返さないようにと、南オランダ州とゼーラント州をダムでつなげるための委員会を設立しました。

このプロジェクトは「デルタ計画」と呼ばれています。

海と向き合う取り組み

「デルタ計画」は錠、水門、水路、橋、スロープ、ダム、防波堤などのあらゆる手段を同時に使って広域の氾濫を防いできた、大変複雑なプロジェクトです。そのおかげでオランダの土地は長い間平穏を保つことができました。

この成功はほかの国にも影響を与えています。例えば東京の高性能な「デルタ防壁」もその一つです。ただし日本の防壁はオランダのものに比べて、地震に耐えうる設計になっていなければいけないという違いがあるようです。

「デルタ計画」のほかにも、最近ではさらにエコなプロジェクトも出てきています。

サンド・モーター(別名サンド・エンジン)」はオランダ人が自然に対抗するのではなく、自然と共存していくための実験的な計画です。

引用元:http://www.satellietgroep.nl/

砂浜の沖合1kmにフック型の長さ2kmの半島を作り、自然の力で砂を移動させて砂をあるべき場所に戻そうとしたのです。もしこれが成功すれば、より持続可能で且つ自然な方法で海岸を保護できるようになります。

私の海への思い

福岡もオランダと同じように海と関わりが深い場所ですよね。海はとても美しいですし、私も大好きです。でもオランダでは、まるで海が「元の姿に戻りたい」と主張しているようにも感じます。

そんな“海の声”を聞かない限り、オランダと海との“戦い”はきっと終わらないと思います。

原文はコチラ

日本語版翻訳:舘 紗也子