未来型ものづくりを提案するプラットフォーム「TRINUS」

企業に入り何かを商品化しようとした時、当たり前ですが「利益を出す」ことが大前提。そのような失敗が許されない環境下で、斬新なチャレンジがしにくい、というもどかしさを抱えている人もいるのではないでしょうか。

製品開発の“あるべき姿”

優れた技術を誇る日本の中小メーカーや、革新的なアイデアを持つデザイナーの支援事業展開を行う株式会社TRINUSは、工場を持たないファブレスメーカーとして商品を開発していく新しいものづくりプラットフォーム「TRINUS」を2014年12月にオープン。「技術デザインの化学反応による驚きを」をコンセプトに掲げ、今までにはない未来型のものづくりを提案しています。

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オープンの背景には、日本の製造業には様々な可能性を秘めたユニークな技術がたくさん存在するにも関わらず、人的リソースの不足の問題などから、製品開発や販売活動を行うことが難しいケースが多く、技術の多くが十分に活用されずに眠っているという状況があるんだそう。

そこで、優れた技術を持つ日本の中小メーカーと、デザインを発表し収益化する機会を求めるデザイナー、商品を見る目の肥えた日本のユーザーという3者が、それぞれの得意を持ち寄って新しいデザイン雑貨を作っていこうというのが「TRINUS」の取り組みです。

素材や技術をベースにデザインを募集

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デザインする側にとっては、通年で様々な募集が行われているのもうれしいポイント。TRINUS上のSNSにアップすると応募は完了。その後は、投票結果や実現可能性等の観点を踏まえ、TRINUSが採用作品を決定。また、採用された作品の商品開発の進捗状況もサイト上で公開されます。

TRINUSで生まれた作品

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こちらは、有限会社スワニーの、3Dプリント樹脂型による金属エンボス加工技術を用いて作られた「MINAMO」。金属で水面を写し取ったような新しい器です。コンピューターによるシュミレーションと3Dプリントによる樹脂型設計(デジタルモールド)、そして町工場の金属プレス加工技術が合わさることで、これまで難しかった「複雑かつ滑らかな鏡面」が実現されました。

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こちらは、株式会社環境経営総合研究所が開発した、プラスチック原料と廃棄古紙をパウダー状にしたものを混成させた新素材「MAPKA」を用いた「花色鉛筆」。日本を代表する桜、紅梅、蒲公英、常磐、桔梗の「花のかたち」と「花の色」を持った色鉛筆です。

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削りかすがまるで本物の花びらのような遊び心溢れる商品。芯の周りの軸部分には、廃棄古紙を原料にした環境に優しい新素材を活用することで、独特の柔らかい色と削りやすさを両立。削りかすも従来どおりに可燃ごみとして処分できます。

ラテン語で「三位一体」を意味するTRINUSは、日本の技術、デザイナー、エンドユーザーの3つを“取り成す”ようにして、新たな商品を生み出し続けています。次はどんな技術とデザインの化学反応をみられるのでしょうか。