動きに合わせて音と光を奏でる「Orphe」という靴型の新たなデバイス
スマートグラスやスマートウォッチなど、ウェアラブルなアイテムが次々と商品化され、ファッションとテクノロジーの融合は近年めざましいスピードで広がりを見せています。
本日ご紹介する商品もそのひとつ。あらゆる足の動きを感知し鮮やかな光を放つ靴「Orphe」です。
スマートフットウェア「Orphe」
Orpheは、100個以上のフルカラーシリアル制御LED、センサー、Bluetoothモジュールを内蔵し、履いた人の動きに反応して音を奏でたり光を放つ、アーティストやパフォーマーのためのスマートフットウェアです。
暗闇に浮かぶ光の軌跡は、一瞬で幻想的な空間をつくり出します。
日常を表現に
Orpheを開発したのは、「日常を表現にする」をミッションに新しいプロダクト、サービス、プラットフォームをつくっている「no new folk studio」。
音楽系のハッカソンでOrpheのプロトタイプとなる靴の形をした楽器を開発し、その後ブラッシュアップをくり返して、現在の商品が完成しました。
Orpheに内蔵されているセンサーから得たモーションデータと、バリエーション豊富な光と音をアプリ上で組み合わせることで、運動量の算出や動きに合わせた音楽演奏、パフォーマンスのモーション確認など、さまざまな使い方が可能です。
どんな色を設定しても馴染むよう、スニーカーは無駄な装飾のないシンプルなデザインで、ホワイトとブラックの2色展開。
色や光り方のパターンは対応アプリ「Orphe App」で自由に設定ができ、独自の設定をクラウドを介して他のユーザーと共有することも出来ます。
表現の可能性を広げる
現在金沢21世紀美術館にて、9月25日(日)までOrpheを用いた映像作品「Motion-Score」の展示が行われています。
展示されているのは、美術館内を自由に動き廻る「回遊」、Orpheを楽器のように操る「協奏」、Orpheの音と光が建物と呼応する「反響」という3つの映像。Orpheを履いたダンサーが真夜中の誰もいない美術館の中を縦横無尽に駆け巡り、ダンサーの動き(Motion)が音と光となり奏でるさまは、まるで楽譜(Score)のようです。
使い方はアイディア次第!
Orpheのソール部分に内蔵された9軸モーションセンサーが、靴の角度や方向、足のどの部分で踏み込んだか、踏み込みの強さなどを情報として取得し、PC用アプリ「HUB App」を介することで、その情報をさまざまなアプリケーションと接続することができます。
例えば電子楽器として、ゲーム・家電のコントローラーとして、ダイエットや歩き方矯正をサポートするアイテムとしてなど、アイディア次第でOrpheの可能性はどこまでも広がっていきそうです。
今後は、デベロッパーやユーザーがOrpheに対応した独自のアプリを自由に作成・公開できるよう、ソフトウェア開発キット(SDK)の配布も行っていく予定なのだとか。
9月9日には一般発売もスタート!価格は1足¥44,800だそうです。購入できる店舗はまだ限られていますが、金沢21世紀美術館のミュージアムショップでも販売されるとのこと。ぜひ金沢21世紀美術館で展示中の映像作品を見て、実物に触れて、Orpheの可能性を感じてみてはいかがでしょうか。
Orphe
9月9日(金)より一般発売開始 ¥44,800/足
■金沢21世紀美術館での展示
2016.5.21(土)-2016.9.25(日)10:00〜18:00
※金・土は20:00まで ※月曜、9.20(火)休館
入場無料