ユニバーサルデザインフォントを模してつくられた「GD-高速道路ゴシック JA-OTF」

先日、機械を用いて彫刻する際に使われる「機械彫刻用標準書体」がデジタルフォント化された記事を書きましたが、またひとつフリーのデジタルフォント化された、身近な書体をご紹介します。

ユニバーサルデザインとは

フォントをご紹介する前に触れておきたいのが、ユニバーサルデザインについて。

国・文化・言語の違い、世代や性別の違い、障害の有無にかかわらず利用することができる施設・製品・デザインのことを、ユニバーサルデザインといいます。

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例えば、自動ドア、エレベーター、言葉の代わりに絵で伝えるトイレなどの標識(ピクトグラム)などもそれに当たりますが、フォントにもユニバーサルデザインがあります。

“公団ゴシック”の特徴

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ユニバーサルデザインフォントといえば、空港の案内標識用につくられ、いまや世界中で幅広い用途で使用されているフォント「Frutiger」が思い浮かびますが、さまざまな人が利用する高速道路の案内標識のフォントも、ユニバーサルデザインフォントのひとつです。

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通称「公団ゴシック」「公団文字」と呼ばれる「日本道路公団標準文字」は、高速で移動しながら、遠くからでも文字を認識する必要がある、高速道路ならではの特殊な状況下でも見やすいように、様々な工夫がされています。

文字を少しでも大きく見せるため、基準枠いっぱいに文字を配置できるよう1本1本の線を直線的にし、文字を描く際に夜間でも見えるよう反射材テープを用いたため、縦と横の文字幅が同じという特徴があります。

また、120m手前からでも標識の文字を認識することができ、ドイツの高速道路「アウトバーン」にならい、文字の高さを50cmとしたことなどを考慮して、この形になりました。

無いものはつくればいい

この公団ゴシックを模してつくられたフォントが、「GD-高速道路ゴシック JA-OTF」です。

このフォントは、標識を現地取材し字体の特徴を捉え、標識としては実際に使用されていない文字についても、既存の書体から偏と旁を組み合わせるなどして、2005年からぱんかれ(pumpCurry)さんという方が個人で制作されています。

5年にわたり公団ゴシックのデジタルフォント化を待っていたものの、待ちきれず自分でつくることにしたという、ぱんかれさんのクリエイター魂の結晶ともいえるこのフォントは、商用利用可能でコチラの公式サイトからダウンロードが出来ます。

使用の際はFAQをよく読まれてからご使用くださいね。