再構築された作品たちを見つめる「TAKASHI HOMMA Decomposed Trails Exhibition」
福岡・警固にある写真館ALBUSのギャラリーにて、2016年9月6日(火)~29日(木)の期間、写真家ホンマタカシさんの展示「TAKASHI HOMMA Decomposed Trails Exhibition」が開催されます。
写真家 ホンマタカシ
ホンマさんは、感情の映り込みのないクールでニュートラルな印象の写真を得意としている写真家です。
1999年に木村伊兵衛写真賞を受賞した写真集、「東京郊外 TOKYO SUBURBIA」では、駐車場や団地の風景とそこに育つこども達を対象に淡々と“リアル”を切り取り、その後の写真表現に大きな影響を与えました。
自身の作品を「写真を使った世界の見方をさまざまに問いかける試み」であると語るほど、写真表現の可能性をさぐり続け、現代写真家として国際的にも高い評価を受けています。
かつてロンドンのファッションカルチャー雑誌「i-D」で活躍し、日本に帰国後は、雑誌や広告から美術館での展示など幅広いジャンルで活躍。2010年からは東京造形大学大学院客員教授も務められています。
「ささいここうちくく」
昨年、太宰府天満宮にて開催されたホンマさんの展示「Seeing Itself-見えないものを見る」の会期中に、サテライトワークショップとしてALBUSにて「ささいここうちくく」が開催されました。
ワークショップ内容は、ホンマさんの作品の中から好きなものを選び、ホンマさんがそれをカッターでカットし、参加者はその断片を自由に組み合わせ、新しい作品として再構築するというもの。
その際、ホンマさんとアートディレクターの長嶋 りかこさんにより即興でつくられた作品たちをALBUSが譲り受けた形で、今回の展示が開催されます。
再構築し生まれ変わる
今回の展示作品の元になったのは、雪山の奥深くでの狩猟の痕跡を撮影したホンマさんの写真集「Trails」。
再構築されたものだけでなく、Trailsの映像や作品も同時に楽しめます。
人や風景を切り取った、ある種既に“完成”している作品である写真を解体し再構築した時、どんな魅力をまとうのでしょうか。
完成形のままでは生まれなかった新たな魅力に気づけるかもしれません。
会期中、展示を開催していない時間もあるとのことなので、気になる方は一度お店にご確認の上、足を運んでみてくださいね。
TAKASHI HOMMA
Decomposed Trails Exhibition
ALBUS 福岡市中央区警固2-9-14
2016.9.6(火)-29(木) 11:30-19:00 ※水曜定休
※会期中でも開催していない時間があるため
事前にご確認の上ご来場ください。