アクアリウムでも起きている企業ブランディング

みなさんアクアリウムと聞いてどのようなイメージを持つでしょうか、またどんなブランドイメージがあるでしょうか。

アクアリウム界のブランド

世の中にさまざまなブランドがあるように、アクアリウムにもさまざまなブランドが存在しています。そのなかでもGEXというブランドについて、個人的に感じたブランド戦略を紹介できればと思います。

今回紹介させていただくブランドはGEXという企業で、赤いアルファベットのロゴマークが印象的な企業です。小動物やアクアリウムなどのペットを飼われている方は、ホームセンターやペットショップで目にする機会も多いのではないでしょうか。創業1977年のアクアリウム企業として老舗の企業になります。自分もいつもお世話になっている大変ありがたい企業です。

アクアリウムの企業といえばさまざまありますが、(あくまで個人の印象ですが)GEXといえば少し値段がリーズナブルで安く消耗品を揃えられたり、性能重視で、反面あまりデザインには重きをおいていないという印象でした。しかしここ数年イメージ戦略として、これまでとかなり逆を行くブランディングをされてます。

新たなブランディング

加藤水槽というサイトをご存知でしょうか。加藤周裕さんというクリエイターの方が、ご自分で考えた斬新でおしゃれな自作水槽を紹介している個人サイトです。

アクアリウムというものは、できるだけ自分の理想の箱庭のように美しくしたいものです。ですが、どれだけ水草や魚をきれいにレイアウトしていても、飼育する上でどうしても必要なヒーターや水をろ過するフィルターなどの機材は見えてしまいます。それらの機材を見えないようにスッキリさせつつ、独自の形状でインテリアとしても映えながら、機能としては変わらず使える画期的な水槽をいくつも開発し紹介し注目を集めていました。

この加藤さんが近年GEXにデザイナーとして入られて、これらの水槽を一般販売しており、加藤さんを始めとしたさまざまな方とともに、新たなブランド「GEX aquarista」としてブランディングされています。

引用元:GEX aquarista

こちらのブランドは上で述べたように、非常にユニークな製品を販売していることも特徴的ですが、かなりブランディングにこだわっており、ロゴマーク・パッケージ・色などすべて統一されています。ほかの商品とは一線を画した大人びたデザインで、オレンジと黒のパキッとした色合いは圧倒的に他と差別化されており、アクアリウム業界では高級ブランド以外でこのようなこだわったブランディングが行われていることは珍しいです。また、ブランド戦略として「通販では商品を販売しない」戦略を取っており、実店舗でしか購入出来ないという点も特徴的です。

これまでのGEXの印象とは異なり、ユーザーの求めている「美しくしたい、映えさせたい」という要望に正面から向き合い積極的に展開している姿勢は、いちユーザーとしてとても嬉しく思いました。また、アクアリウムが好きな人は生体のいる実店舗にはよく通うため、実店舗のみの販売でもデメリットが少ないです。この戦略も、ユーザーに寄り添っているからこそ生まれるものだと思います。

いちユーザーとして、GEXの新たな取り組みはとてもよいブランド体験につながっており、ブランドのファンとなりこのブランドを選ぶようにもなりました。新たなブランドのベースにもともとあった「高品質としての下地の信頼感」があることを踏まえ、ロゴマークをはじめとした視覚的なブランディング、新たなニーズに応えた特徴的な製品が新たなブランドを確立することにつながっていると感じました。

まとめ

今回は趣味という観点からのブランディングについて紹介させていただきました。私たちはGEXのブランディングには関わってはいません。ですが、だからこそブランド戦略は身近なすぐとなりでも起きていること、今後ますますブランディングに力を入れた戦略が増えていくという実感をより一層感じました。

私たちブランコでも、ユーザー視点を大切にした設計からデザインまで総合的なお手伝いをしています。もし、ブランド戦略についてご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

これからより一層ブランド戦略がより重要になっていくなか、一緒にユーザーにとって一番いいブランド体験を作り出していきたいと思います。

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