自然と調和した福岡のランドマーク「アクロス福岡」
福岡は中心部にも緑が多い街です。これは東京から移住してきて驚いたことのひとつでした。
例えば、市役所前には広い芝生の広場があり、定期的にイベントが行われています。主要な商業施設に囲まれた警固公園や、天神中央公園といった市民の憩いの場となる広いスペースが、天神の街中にいくつも存在しています。
緑あふれるアクロス福岡
緑があるのは公園だけではありません。屋上が緑に覆われた「アクロス福岡」も、街の緑化に一役買っています。
地上14階、地下4階という大きな建物でありながら、屋上に豊かな緑があることで圧迫感がありません。景観と調和したその存在をはじめて見たとき、とても感銘を受けました。
アクロス福岡の基本設計は、株式会社日本設計とともにアメリカの建築家でありデザイナーでもあるエミリオ・アンバースさんが手掛けています。
エミリオ・アンバースさんのつくる建物は、自然との共生を掲げ、建物を緑化する作風が特徴で、アクロス福岡も例にもれず緑にあふれています。
都会の山
弊社の窓からはアクロス福岡の側面が見えますが、どこから見るかによって、形状や印象が全く違うのも特徴のひとつ。
通り側から見ると一般的なガラス張りのビルに、側面からはステップ状に、公園側から見ると台形のシルエットと緑の豊かさから、まるで山のように見えます。
個人的には、公園側からの眺めがお気に入りです。
ステップガーデンと呼ばれる屋上庭園は開放されており、5階から1階までは滝が流れ、四季の変化を感じるような植栽がなされています。
緑と光を感じる空間
緑が印象的な外観から一步足を踏み入れると、地下2階から地上12階までを貫く大きなアトリウムによって、そこには光の差し込む開放的な空間が広がります。
緑とともに光を感じる、そんな素敵な建物でありながら、行政のオフィスと民間のオフィス、ホール、店舗が入った、公民複合のとても実用的な施設なのです。
余談ですが、アクロス福岡は1994年に公開された映画「ゴジラvsスペースゴジラ」の中にも登場し、ゴジラに破壊されたこともあるそうですよ。
環境と人とデザイン
行政のオフィスが入る施設として、そして公園の緑と調和する施設という、一見相反するような条件をクリアするためにこのアクロス福岡は生まれました。
福岡には、きさくで明るい人が多いイメージがありますが、それは街に緑が多いことから生まれる心のゆとりなども関係しているのかもしれません。
環境が人をつくり、人が環境をつくる。そしてその間には双方の関係性をつくるデザインがある。すべては密接に結びついているのだなぁと感じながら、今日も窓からアクロス福岡を眺めたいと思います。
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アクロス福岡
福岡県福岡市中央区天神1−1−1
自然との共生、心潤う空間づくりをテーマにした公民複合施設