「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」で暗闇を体験

皆さんは、目が慣れることのないピュアな暗闇を体験されたことはありますか?

自分の手指すら見えない暗闇の中で、視覚障害者にアテンドされながらワークショップを行うというイベントがあります。

世界に広がるイベント

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DIALOG IN THE DARK(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)」という名称のそのイベントは、1988年にドイツで生まれました。全世界32カ国、130都市以上で開催され、2015年現在で800万人を超える人が体験しています。

日本では1999年11月に初めて開催され、期間限定開催を経て、現在は東京・外苑前で常設展となっています。

暗闇の中で対話する

8名を1グループとし、90分間、視覚障害の方のアテンドで暗闇の中で様々な体験をするというこのイベントは、梅雨の時期は雨、夏は夏休み、秋は運動会、年始は書き初めなど、季節ごとに様々なテーマのワークショップが企画されています。

昨年秋、実際に運動会がテーマのワークショップに友人と2人で参加してきました。

暗闇の中でキャッチボールや2人3脚、玉入れの体験をしましたが、視覚以外の聴覚・嗅覚・味覚・触覚といった感覚が研ぎ澄まされ、気配でお互いの場所が把握できたり、足の裏の感覚でいま自分が立っている場所がどんな状態かを把握できていることに驚きました。

何も見えない暗闇の中にいると、目が見えているときは言わなくていいようなことまで互いに伝え合わないと危ないので、知らない人同士でも自然とコミュニケーションが生まれ、一緒に参加している人への親近感が湧きます。

引用元:ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式サイト

引用元:ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式サイト

90分という限られた時間の中でも、一緒に参加している人たちへの信頼感や、触れ合った時の安心感を強く感じたのがとても印象的でした。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を直訳すると「暗闇の中の対話」。まさに参加者の方々と、しっかり向き合って対話をしたような不思議な時間でした。

イベント考案のきっかけ

発案者のアンドレアス・ハイネッケさんは、ドイツのラジオ局でジャーナリストをしていた当時、新しくスタッフとなる視覚障害者の教育係に任命され、その方の家を尋ねた時の出来事がきっかけになっているのだそう。

その時訪ねた方が、全く目が見えないにもかかわらず、あまりにも普通に生活していることに驚き、そして「視覚障害者は何も出来ない」という自分の中の偏見に気づいて、アンドレアスさんは「それを深く恥じた」と語っています。

そしてその後視覚障害について考えていく中で、ダイアログ・イン・ザ・ダークの元となるアイディアを思いつき、実現に向けて動き出したのだとか。

気づきの場所

暗闇の中で視覚障害者の方にアテンドされてイベントを体験することで、視覚障害者の方への感謝や尊敬の気持ち、目が見えないことへの共感など、実際に目が見えない状況を体験して気づくこと、得られるものはとても多いと思います。

引用元:ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式サイト

引用元:ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式サイト

リーダーシップやコミュニケーション能力が磨かれるということで、企業研修として利用している企業や、貴重な体験をプレゼントということで、体験チケットをギフトにされる方も多いのだそう。

子どもも、小学生以上で保護者同伴であれば参加可能です。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク in 佐賀!

東京・外苑前の常設展のほか、大阪の住ムフムラボ内「対話のある家」でも、積水ハウスとの共創プログラムによる暗闇体験ができます。

引用元:ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式Facebookページ

引用元:ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式Facebookページ

そしてなんと、この度佐賀でも3日間限定で「ダイアログ・イン・ザ・ダーク in SAGA 2015」が開催されます。しかも参加費無料!

8/10(月)20:00申込締め切りの完全事前予約制(抽選)となっていますので、この機会をお見逃しなく!

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