“素材”から15年を振り返る
「ミントデザインズ展-MATERIAL DICTIONARY-」

今年でブランド設立15年目を迎えるファッションブランド「mintdesigns(ミントデザインズ)」の九州初の個展「ミントデザインズ展-MATERIAL DICTIONARY-」が、天神・イムズにある三菱地所アルティアムにて3月19日(土)〜4月17日(日)まで開催されています。

プロダクトデザインとしての衣服

mint_designers

デザイナー勝井 北斗さんと八木 奈央さんによるミントデザインズは、2001年に設立されました。

フレッシュな色彩、独特のフォルムや質感、遊び心のあるグラフィックを施したオリジナルテキスタイルなど、見て・着て楽しめるコレクションを展開しています。

東京コレクションで発表を行っているほか、家具や雑貨のデザイン、Canonスターバックスとらやといった異業種とのコラボレーション、世界各地での展覧会に招聘されるなど、国内外から注目されているブランドです。

mint_cloth

ブランド名の“mint”には、ハーブのミント以外にも「真新しい」「希少価値のある」といった意味があります。

これまでにない新しさ、他にない希少さを体現しながら独自のデザインを展開するミントデザインズは、「衣服を一種のプロダクトデザインとして確立すること」をコンセプトに、流行としてのファッションではなく、グッドデザインを追求しデザインの新たな可能性を提案し続けています。

“素材”から紐解くミントデザインズ

ミントデザインズのこれまでの軌跡を、「素材=MATERIAL」という視点から紐解いていく本展。

INTRODUCTION、MATERIALS FOR PRODUCT、MATERIALS FOR COLLECTION、SHOWという4つの部屋から構成され、これまでに発表してきたテキスタイルやプロダクトの製作背景、ひとつのコレクションが完成するまでの裏側をのぞき見ることが出来ます。

mint_print

切り絵や、顔料を無造作にペイントしたもの、板を彫刻刀で彫ってつくったものなど、アナログな手法でつくられたテキスタイルの原画を通して、プリントの際に起こる、かすれやズレといった偶発的なものにより色付けされるデザインを楽しんでいるスタンスが伺えます。

ミントデザインズ最初のコレクションテーマは“happy mistake!”でした。そのテーマはブランドの根底に常にあるものなのかもしれません。

制作の裏側

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INTRODUCTIONの部屋から順に見ていくことで、4つ目のSHOWの部屋で流れる最新コレクション2016 Autumn/Winterの映像とリンクし、コレクションがつくられるまでの過程をたどることができます。

一番の見どころは、デザインボード。

イメージソースやデザイン画などを自由に貼っていくことでデザイナー2人の“今感じていること”を表し、常に更新していくことで方向性を定め、スタッフ全員で共通の認識を持っていく。コレクションをつくり上げる際の核となっています。

制作過程の裏側を惜しげも無く見せている本展では、デザインの原画やインビテーションの“裏側”も見れるように、表からも裏からも見ることができる枠だけの額を使用しているなど、細部にまでこだわっています。

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アルティアムに併設されたアートショップ「.g」では、展示期間中ミントデザインズのポップアップショップが出現。

人気の靴下や各種ケースなど、雑貨・小物を中心としたミントデザインズ商品を販売しています。
本展のためにつくったポストカードやバッジもありますよ。

15年という大きな節目を迎えたミントデザインズのこだわりが詰まった本展で、ファッションだけにとどまらないクリエイションへの熱い思いを味わってみてはいかがでしょうか。

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