名刺でコミュニケーション=「サービスデザイン」

グラフィックデザインの役割

私たちは「グラフィック」とは、情報伝達のためのデザインだと考えています。伝えたい情報を、わかりやすく正確に相手に伝える。その効力がその場でわかるのが、デザインの強みでもあります。例えば、ビジネスで誰もが経験する「名刺交換」。

私たちは名刺のデザインのご依頼をいただくこともよくあります。そんなときに、私たちが考えるのは「名刺をデザインしているのではない」ということ。つまり、名刺そのものではなく「名刺交換の場をデザインしている」と考えているのです。この事例のようなケースは、一般的には「サービスデザイン」と呼ばれています。

 

「サービスデザイン」とは

「サービスデザイン」とは、「モノ(製品)ではなくコト(体験)のデザインをする」ためにつくられた概念です。広義としては、サービスによって企業とエンドユーザーのメリットを結びつけるために生まれた、デザインのアプローチ手法だと捉えていいと思います。この観点から言うと、「名刺のデザイン」は通常、文字のフォントや字の大きさ、色や紙質などに論点がフォーカスされがちですが、一番大事なのはその「場」について徹底的に考えることです。

初めて会った人々どうしが、お互いの第一印象を決める場所--。それがどういう場所で、どんな人々が、どういう顔で、どんな会話をしているのか。私たちのデザインは、そうしたシチュエーションを想像するところからスタートします。名刺のデザインとは、つまり「場と空気のデザイン」だと考えているからです。

 

名刺のデザイン事例

前段で少々ハードルが上がり、具体例を挙げにくいのですが(笑)、かく言う私たちの名刺のデザインをご紹介します。相手に顔を覚えていただけるよう、名刺には自分の顔に似たイラストを採用しています。

これは、代表の山田の名刺です。例えば、金髪&メガネがトレードマークの山田がこれを持って「山田ヤスヒロです。この似顔絵みたいに、見た目も中身も地味なんですけどね……」なんてあいさつをすると、相手は当然「いやいや!」となる。そんなふうに、名刺を使えば機転の効いた自己紹介ができるし、ひとつのデザインをきっかけにさまざまな会話が生まれるわけです。こうなると、単にグラフィック上のデザインをしていると言うより、「コミュニケーションをデザインしている」ことになりますよね。

 

コミュニケーションをデザインする

名刺のデザインは「場と空気のデザイン」である。そして、「場と空気のデザイン」とは「コミュニケーションのデザイン」である。こう考えれば、ひとつのデザインのために考えるべきことは無数にあるとも言えます。相手の立場を想像して名刺交換の場をイメージすること。そのためには、まずはご依頼いただくお客さまのことを知り尽くす必要があります。どんな場所で、どんな方々にお会いする機会があるのか。デザインに際して業務内容についてあれこれとヒアリングさせていただければ、他にないユニークな名刺交換の場をご提案させていただきます。

 
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私たちはこのような、体験できるデザインを得意としています。デザインの変更を考えている方はもちろん、その先の体験を変えたいと考えている方も、どうぞお気軽にご相談くださいね。

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