The M Cube The M Cube

The M Cube

公開日:2023/2/09

クライアント:
三菱地所株式会社

Summary

プロジェクト概要

概要

概要

三菱地所株式会社様が運営するオープンイノベーションコミュニティ「The M Cube(ザ エムキューブ)」のWebサイトとパンフレットの制作、ステートメント策定を担当させていただきました。

背景

背景

大手町・丸の内・有楽町地区のオープンイノベーションフィールドの実現を目指し、2002年に創設された会員制ビジネスクラブ「東京21cクラブ」がリニューアルするとのことで、スタートアップを中心とするオープンイノベーションコミュニティとして再スタートするにあたり、Webサイトや販促ツールの制作が必要とご相談をいただきました。

課題

課題

約20年という長年の歴史を持つ三菱地所株式会社様のビジネスクラブを今後もさらに飛躍させ、会員様(スタートアップ)の間口を広げられるようにWebサイトを一新させます。 また、魅力的な会員様を分かりやすく伝えるツールとして、Webサイトと連動したパンフレットの制作も行いました。紙媒体は運営担当者様が行う案内業務の「補佐役」の位置付けとしています。

具体的な施策

日本を代表するディベロッパー様が運営する会員制ビジネスクラブという難易度の高いWebサイト制作に対し、まず私たち自身がコミュニティの特性を正しく理解することが基本姿勢と考えました。三菱地所のご担当者様にお時間をいただき、プロジェクトに関わるディレクターはもちろん、デザイナーもディスカッションに同席させていただきました。

会議では、Webサイトを閲覧するであろうユーザー像はどんな思考を持っているか、コミュニティのKPI(業績評価指標)は何か、丸の内周辺におけるビジネス活性化の歴史や、これからの想いなどを詳しくお伺いしました。私たちの小さな疑問に丁重にお答えいただいたことで、コミュニティの「核」の部分がプロジェクトに関わるメンバーの共通認識として見える化されていきました。

特に、意識を集中させたのは今までのコミュニティ運営の考え方と今後の運営方針の「違い」です。約20年にわたって総合的に事業成長を支援されてきた東京21cクラブは、約500名の会員様が属するビジネスクラブとして年間250回以上ものイベント・セミナーの開催をされており、その情報の豊富さや信頼性は確固たる魅力です。その体制は「The M Cube(ザ エムキューブ)」にも受け継がれます。 今後の日本のビジネスを牽引していく新進気鋭のスタートアップにとって、どんな項目を掲載すれば、事業拡大の糸口として感じてもらえるのかを探っていきます。またこれまでの課題感も認識することで問題解決も同時に図ります。

「丸の内を拠点に、スタートアップ支援を強化し更なるイノベーションを加速する」という大企業ならではの広い視野と使命感、熱い思いを受け取り、ディスカッションから浮き出た言葉を抽出。それらのワードをもとに、ビジュアルの大まかな方向性を検討しました。

大手企業の信頼感、質の高さ、サービスの価値を伝達する

デザインの制作フェーズでは、三菱地所様ならではの安定感や信頼感をしっかり表現しながらも、新しいコミュニティの形を表現するためのメインビジュアルを多数ご提案しました。 新しいコミュニティの名称を表現した「M3(ザ エムキューブ)」という印象的なロゴを中央に堂々と配置したもの、丸の内の街の景色を切り取ったもの、スタートアップの変化や躍動感を感じさせる有機的なモチーフを用いたデザインなど、多様な表現が出揃いました。

企業同士の出会いや事業のヒントが生まれるコミュニティに

最終的に選んでいただいたデザインは、メインビジュアルに躍動感のある動画を据えたものとなりました。ここから、日本のビジネスシーンを牽引するという意図を打ち出し、コンテンツ部分ではWebサイトに訪れたユーザーの方に親しんでいただけるよう軽快さも取り入れています。動画の再生速度や、ロゴを表示させる際の動きにもこだわり、コミュニティのオープンマインドな姿勢を表しました。

デザインのベースとしてはタブロイド(新聞判型)のテイストを取り入れています。知的さと遊び心を求めるターゲット層のニーズに応えた媒体をイメージさせることで、これまで以上に多様な層を取り入れ、丸の内からビジネスの活性化を図りたいという思いを投影しています。

ひとつひとつの説明写真も、コミュニティの質の高さを伝達するための重要なモチーフと捉えており、ご提供いただいた素材の中から厳選して掲載しています。

多種多様なプレイヤーが集い、新しいイノベーションの種を創出する

コミュニティの目指すところやありたい姿、提供価値について簡潔に表現した「ステートメント」もWebサイト制作と同時進行で制作しました。

ステートメントのタイトルとして据えた「Make Mixture in Marunouchi」は、多様性というキーワードをもとに創出しました。世界有数のビジネスの中心地である丸の内で、スタートアップや専門家、そして大企業など、多種多様なプレイヤーが集い、交流し、アイディアをぶつけあうことで化学反応が生まれることを願って策定されています。また、各英単語の頭文字を3つのMで揃えることによって、The M Cube=M3のロゴマークとの連携として意味をもたせています。

コミュニティの雰囲気を手にとって感じてもらう

コミュニティ主催のイベント会場や、説明会等で手にとっていただけるリーフレット作成もご依頼いただきました。近年では、オンラインでの開催イベントもベーシック化されてきたことから、直接手にとって閲覧できるパンフレットは今まで以上の価値ある伝達にする役割が求められています。

「Webサイト」のようなデジタルデバイスと「パンフレット」等の紙媒体では、コミュニティを知るきっかけも、入手している情報量も、心理的なモチベーションさえも、多くのことが異なります。パンフレット作成においても、世の中の状況やターゲットを取り巻くビジネス環境を踏まえたうえで、ユーザーと企業のタッチポイント(接点)をしっかり捉えることが大切と認識し、最初に立てた具体的なターゲット(人物像)の行動をリアルに想定したユーザーツリーを作成しました。

上の資料のように、紙の選定を行う際にはその紙を選んだことによってのメリットとデメリットを洗い出し、具体的なイメージをもって三菱地所様と選定を行いました。紙の手触りを感じとれるという「体験」や、一覧性が高いという紙媒体ならではの特徴を活かすため、情報自体はなるべくシンプルにまとめています。

表面に風合いのある紙をセレクトしました。全体的な上品さを保ちながら、グレイッシュな色味が感じられる紙を選ぶによって、Webサイトのトーン&マナーとの連動性を図りました。

三菱地所様が運営するThe M Cubeの活動拠点である新丸ビル10階の施設「EGG」の空間も内装が一新され、より上質で居心地の良さを徹底的に追求した空間になっています。 その中で新しい出会いと事業成長を創出する新しいコミュニティは再始動したばかりで、Webサイトの運営としてもスタートラインに立ったフェーズと私たちは捉えています。「Webサイトを作って終わり」ではなく、トライ&エラーを繰り返しながら今後もWebサイトをさらに発展させていきたく思っています。

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