共通認識を持つことでスムーズな進行を
初動では、社内のディレクター・デザイナーと共にIDENというサービスに関する認識のすり合わせを行いました。ブランドを表す単語を書き出し、イメージを構築していきます。
イメージを世界観に落とし込むため、ペルソナ・カスタマージャーニーマップを制作し、具体的なユーザーを定めます。ここでの具体的なユーザーは医師や治験コーディネーターであり、計画や実行にまつわる検討や手続きなどの煩雑さを、サービスを介してデザインで解決するための施策を見つけ出していきます。
世界観を踏襲したロゴマークへ
シンボルマーク「D」をモチーフにIDENの文字をひとつずつ分解し、情報のサイクルとしてシンボル化、医療機関と製薬企業の繋がりとAIによるデータへの導きと正確さの印象を与えるような、ロゴマークを制作いたしました。
徹底したユーザー目線を落とし込む
上記のロゴマークの世界観を保持しつつ、UI/UXを作り込んでいきます。お客様がご用意されていたプロトタイプ(骨組み)が本当にユーザー目線であるのか、今回は要件定義から行いました。ボタン位置は最適であるのか、この画面ではユーザーが迷子になるのではないか、機能に合った情報が掲載できているか、などといった実際に利用するユーザーの目線に立った検討を行いました。
また、情報設計ではお客様にヒアリングを行い、共にディスカッションしながらアイデアを出し合うことで、一つ一つの画面の目的やユーザー体験を見直すことができました。UXの部分では、情報の優先順位を検討し、見せ方を確認していきます。ユーザーの業務的なサポートができるように、今の進行具合などがわかるUIや、次のアクションを誘導するようなUIを実装し、直感的で快適な操作感を生み出していきます。
▼実際に使用したUIの一部
ユーザーインタビューでの声を反映し、最適化する
第二フェーズでは、一度実装したUIを、テストとして実際のユーザーに利用していただきました。利用していただくことで、「慣れるまでの間は、アイコンだけだと認識しづらいので、なるべくテキストで情報を認識できる方が良い」というようなお声が挙がってきました。具体的な意見や要望をいただき、お客様と話し合いながら、長いテキスト情報はなるべく簡略化し、アイコンが印となるように要点を絞って効果的に使用するなど、これまで以上にユーザーにしっくりと溶け込めるものにブラッシュアップしていきます。
また、同じ現場の声であっても、立場の違うユーザーであれば情報の活かし方が変わってくるので、何を感じ、どうUI/UXに活かすかを模索しました。情報の良し悪し関係なく、ユーザーの声の真意を確かめることが重要であり、プロジェクト成功の源泉は現場にあるということを改めて感じるプロジェクトとなりました。
このプロジェクトでは、お客様と密なコミュニケーションをとりながら、共同で取り組むことで、お客様からも私たちからも質問が飛び交うといったような、より良いUI/UXを追求するための議論やブラッシュアップができました。ユーザー目線を徹底し、お客様と一緒に作り上げたという実感が大きく、クイックレスポンスなど互いに心がけることで、進行が前に前に進んだモデルとなるようなプロジェクトになりました。
ユーザーインタビューを行うことで、当初予定されていた画面よりも、大幅に分かりやすく伝わりやすいものになり、お客様と共にUI/UXを突き詰めることができました。