福岡市営地下鉄のシンボルマークから福岡を知る

みなさんは、福岡市営地下鉄の各駅にシンボルマークがあることをご存知でしょうか?

毎日地下鉄を利用している方にとっては、なじみ深いシンボルマークかと思います。

地下鉄にシンボルマークがあるのは全国的にも珍しく、わたしは福岡市以外でこのようなシンボルマークを見たことがありません。

福岡市交通局 公式サイト、東京メトロ 公式サイト、Transport for London 公式サイト

引用元:(上から)福岡市交通局 公式サイト、東京メトロ 公式サイト、Transport for London 公式サイト

例えば、東京の地下鉄はどうでしょうか?各線の色分けはされていても、福岡市営地下鉄のようなシンボルマークはありません。地下鉄の線が多く走るロンドンも同様です。

このシンボルマークがあるだけで気持ちがなごみ、駅ひとつひとつの存在感を感じることができます。

今回は、この福岡市営地下鉄のシンボルマークについてご紹介したいと思います。

シンボルマークに込められた思い

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

この地下鉄のシンボルマークは、福岡出身のグラフィックデザイナーである西島伊三雄さんと息子の西島雅幸さんによってデザインされたものです。

西島伊三雄さんは、九州でおなじみのハウス食品「うまかっちゃん」のパッケージデザインもしている福岡を代表するグラフィックデザイナーの一人です。

そんな西島伊三雄さんは博多を愛し、地域に密着した作品を多く発表しています。
そのうちのひとつが、福岡市営地下鉄のシンボルマークです。

このシンボルマークは、各駅や駅周辺にゆかりのある歴史や景勝、自然をモチーフに制作され、西島伊三雄さんならではの、シンプルでありながらあたたかみのある、子供から大人まで親しめるデザインとなっています。

いくつかシンボルマークのご紹介をしていきたいと思います。

博多駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

博多駅のシンボルマークは、商業のまち博多の玄関口であるところから、全国に有名な博多献上模様でわかりやすく表現しています。

博多織りについては、以前コチラの記事でもご紹介しています。

祇園駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

祇園駅のシンボルマークは、博多祇園山笠で走るハッピ姿の若者をかわいらしく、だれにでも親しまれるよう表現しています。

西新駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

西新駅のシンボルマークは、西の中心として飛躍する姿をNのイニシャルにかたどり、若々しい学生の町らしさをプラスしています。

薬院駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

薬院駅のシンボルマークは、古くからこの地に薬草園をつくり施薬院を建てたのが地名の由来であることから薬を作る際の乳鉢と乳棒を組み合わせてデザインしています。

薬院大通り駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

薬院大通り駅のシンボルマークは、この駅から浄水通りを上がった先に「福岡市動植物園」があることから、ゾウと花をモチーフとしています。

金山駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

金山駅のシンボルマークは、金の字をシンプル化した三角形に希望を表す虹を重ねてデザインしています。

次郎丸駅

引用元:福岡市交通局 公式サイト

引用元:福岡市交通局 公式サイト

次郎丸駅のシンボルマークは、駅の近くを流れる室見川を象徴するものとしてホタルをデザインしているそうです。

福岡を知る

どのシンボルマークも、ユニークでかわいらしく、一目で各駅の魅力が伝わるデザインになっており、シンボルマークを通じて各駅や駅周辺の特性がわかり福岡のことを知ることができます。

福岡(博多)はもともと職人が多く、クリエイティビティが高い町だったと言えます。また、最近では行政がクリエイティブ産業を支援するなど、ますますクリエイティビティが高まってきていると思っています。

そして、市民もまたシビックプライドを高く持ち、福岡という街をより豊かなものする取り組みに積極的にかかわる姿勢がつよく、福岡に誇りと愛着を持っています。

最寄り駅や街に対して、より愛着を持ってもらえるよう工夫をしたカタチが、このあたたかみのあるシンボルマークのデザインにつながっているのではないかと思います。

一部のご紹介になってしまいましたが、福岡市交通局のWebサイトから各駅すべてのシンボルマークのデザインの由来を知ることができます。地下鉄に乗る機会があれば、是非このシンボルマークに注目してみてください。

いつもと違った視点で、地下鉄を楽しむことができるかと思います。

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