「エルメスの手しごと展“アトリエがやってきた”」で熟練の職人技を目の当たりにする

落ち着いた色味のオレンジに、馬車の描かれたロゴ。老舗高級メゾン「HERMES(エルメス)」といえば、誰もが一度はその名前を聞いたことがあるはず。

各国にいくつもの店舗を持ち、世界にその名を馳せる大きな規模のファッションブランドでありながら、それを支えているのは、なんと職人たちの“手しごと”。IoTだAIだと言われるいまの時代も、変わらず丁寧なものづくりを続けている、という事実にはただただ驚くばかりですが、その職人たちの技と情熱に触れるイベントが、福岡にて開催されます。

表参道にて開催時の様子 引用元:HERMES 公式Facebookページ

表参道にて開催時の様子 引用元:HERMES 公式Facebookページ

10月14日(土)~19日(木)の5日間、博多にあるJR九州ホールにて開催される「エルメスの手しごと展“アトリエがやってきた”」は、熟練の職人たちが実際に会場でその精巧な技術のデモンストレーションを行う、という貴重なイベントです。

はじまりは馬具工房

引用元:Wikipedia

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「バーキン」や「ケリー」といった上品で美しく丈夫なバッグのほか、「カレ」という緻密で色鮮やかな柄のシルクスカーフなどが有名なエルメスですが、元はフランスやロシアの貴族御用達の高級馬具工房でした。

馬車から自動車へと、移動手段が変わりゆくのを予見し、皮革を用いた服飾事業へ軸足をうつしていきました。馬具工房時代からの上質な素材を見極める目と、美しさと耐久性を追求する姿勢は、いまも変わらず受け継がれ続けています。

職人による伝統の技

エルメスを影ながら支えているのはたくさんの職人たち。

引用元:HERMES 公式Facebookページ

引用元:HERMES 公式Facebookページ

例えば、エルメスの原点とも言える美しく耐久性のある鞍をつくる鞍職人。パズルのようないくつものパーツを組み合わせ、ひとつひとつ丁寧にバッグをつくる皮革職人。真っ白なシルクに、緻密で正確なプリントをほどこすシルクスクリーン印刷職人。1/100mm単位での正確さが要求される時計職人など。

引用元:HERMES 公式Facebookページ

引用元:HERMES 公式Facebookページ

それぞれの分野で活躍する職人が一堂に会し、実際に使用している道具を用いて、エ目の前で伝統の技のデモンストレーションを行います。クリスタル職人の手しごとは、360°VR映像により、クリスタルを溶かすところから成形し装飾するまでを疑似体験することができます。

引用元:HERMES 公式サイト

引用元:HERMES 公式サイト

気になったことを職人へ質問することも可能だそうなので、ただ見るだけでなく交流を通しての発見もありそうです。

エルメスたらしめる大切なもの

引用元:HERMES 公式Facebookページ

引用元:HERMES 公式Facebookページ

「ものづくり」においてエルメスが大切にしているのは、「時間・素材・道具・才能・感性・知性」そして「熟練した手」。そのいずれかが欠けていたら、いまのエルメスではなかったかもしれません。

熟練した職人たちによる、技術に裏打ちされた仕事への“誇り”と“情熱”という“熱量”を体感することで、どんな仕事においても共通する本質的な部分を感じるイベントとなりそうです。

まるでアトリエをのぞいているかのように、“素材”から“オブジェ”へ変わる瞬間と緊張感を味わいに、足を運んでみてくださいね。

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