ファッション業界の未来を拓くバーチャルファッションとは

イブです。こんにちは!今回は、ファッション業界で今注目の「バーチャルファッション」についてご紹介します。

バーチャルファッションが世界を変える

昨年、私がアムステルダムにあるメディアラボのプロジェクトに取り組んでいた頃、別のチームの手伝いをしたことがありました。

彼らが取り組んでいたテーマは「バーチャルファッション」。それまでファッションにあまり興味を持っていなかった私ですが、彼らの取り組む姿勢が大変魅力的で、そんなチームメイトとの会話から私も興味を惹かれていきました。

「バーチャルファッションの技術は、確実に世界を変えていく」。チームメイトはよくそんな風に語り、私はそれを聞くたびに魅力的な未来を想像していました。

様々な資源を使って作られる服

ファッション業界と聞いて皆さんがイメージするのは、水や電気や人手などのあらゆるものを使って毎日たくさんの服が制作されている、ということではないでしょうか。しかしそれらの服がすべて売れて有意義に使われるとは限りません。実際はかなりの資源やコスト、手間を無駄にしているはずです。

そんな生産プロセスに革命を起こすのが、この「バーチャルファッション」です。

「バーチャルな服」の試着とデザイン

2014年6月1日に彼らの盛大なプレゼンテーションが行われ、大勢の人々が「バーチャルファッション」の世界に惹かれていることを知りました。その頃、アムステルダムではファッション業界に多くの革命が起こっていたのです。

このプロジェクトで使用したソフトウェアは、体のラインを3Dでスキャンし、バーチャル上で服を制作する事ができます。つまり、服を着なくてもあらかじめ3Dスキャンした人体のデータを使って、架空で試着をしながらデザインができるのです。

すでに完成された服をあれこれと試着して選ぶ現在のやり方に比べ、ユーザーの希望をデザイン段階で簡単に反映できるため、今よりもっと需要に対するベストな供給を仕立てられるはずです。確実に希望に沿った服を作ることができるので、制作の際に生ずる無駄も減らすことができます。

この技術はすでに主流になりつつあり、いくつかのショップでは下着などを作るために3Dボディスキャンの技術を採用しています。

仮想世界のファッションショー

「バーチャルファッション」には別の可能性もあります。それはユーザーが「バーチャルアイデンティティー」を体験できるという点です。

アムステルダムのメディアラボで、彼らは「Second Sight」という実験的なバーチャルファッションショーを開催しました。

訪れた人々はグーグルカードボード(段ボール)の中に入る事で、オキュラスリフトによく似た仮想世界を体験できます。仮想世界の中でモデルは「バーチャルの服」を着て登場し、気に入ったら後で注文することができます。

「Second Sight」に込められたもう一つのアイデアは「誰もがショーの最前列を取れる」ということ。仮想世界のショーには、客席とステージの距離など関係ないからです。

ファッションショーがより身近に感じられる、革新的な試みだと思います。

彼らは3Dアニメーションソフトウェア「Maya」と、3Dデザインソフトウェア「Clo 3D」を使ってその複雑なショーを完成させました。その結果は確実に出ていたと思います。

是非、こちらからショーのプロモーションビデオをご覧ください。

Westfieldの未来のファッション

最近の例では、ショッピング センターWestfieldで今年の春に行われた未来のファッション発表会で、モーショントラッキングとバーチャルリアリティが使われました。

引用元:http://trendvm.blogspot.jp/

引用元:http://trendvm.blogspot.jp/

ここでは顧客がオキュラスリフトをつけて特定のジェスチャーをすることによって、仮想世界で服を見たり触ったりできます。また、コレクションのテーマを映し出す大画面のビジュアルとモーションキャプチャを介して、その世界に参加することができます。

ファッション業界の未来

これらは、テクノロジーとバーチャルリアリティがファッション業界を変えるほんの一例です。この分野は今後数年で急速に発展するのではないでしょうか?私はそう信じています!

原文はコチラ

日本語版翻訳:舘 紗也子

Related Posts