人気劇団「大人計画」のひと区切り。30周年を記念した「30祭(SANJUSSAI)凱旋」

ファンはもちろん、エンタメ業界からも注目を集める人気劇団「大人計画」の30周年を記念したスペシャルなイベント「30祭(SANJUSSAI)凱旋」が、4月21日(日)まで天神イムズにて開催中です。

人気劇団「大人計画」とは

作家・演出家・俳優であり大人計画主宰の松尾スズキさんを筆頭に、人気脚本家・俳優の宮藤官九郎さん、俳優の阿部サダヲさん、荒川良々さん、アーティストでもあり俳優でもある星野源さん……と錚々たるメンバーが名を連ねる人気劇団「大人計画」。その他にもバイプレイヤーとして活躍する俳優さんが多数在籍し、演劇界の話題となる作品を世に送り出し続けています。
平成30年に迎えた松尾スズキさんの活動30周年、松尾さん主宰の人気劇団「大人計画」30周年を記念して昨年東京で開催された「30祭(SANJUSSAI)」では、約12,000名もの人が来場。その人気ぶりが伺えます。

故郷の福岡に凱旋

その「30祭(SANJUSSAI)」が、「30祭(SANJUSSAI)凱旋」と銘打ち、現在福岡の天神イムズにて開催中。東京以外では唯一の開催となる本展示は、 松尾さんが学生時代を過ごした思い出の故郷である福岡 、そして2019年で開館30周年を迎えるイムズ の30周年特別企画として実現しました。

B2Fのイムズプラザ、8Fの三菱地所アルティアムの2会場にて、30年分の舞台写真や稽古風景写真、衣装、小道具のほか、これまで松尾さんが発表してきたイラストの原画を展示。1988年の旗揚げ公演から最新作までの、ここでしか見られない写真や貴重な品々が一堂に会すまたとない機会です。

大人計画メンバーによる音声ガイド(有料)や、所属メンバー全員の等身大パネルコーナー、限定グッズの販売など、ファンには垂涎ものの企画も用意されているほか、まもなく終焉を迎える平成カルチャー史をたどることのできる側面もあり、大人計画を知らない人でも楽しめます。

新たな1歩

大人計画の30年を、松尾さんはこう振り返ります。 「好きなことは楽しいけれど大変。自分もやりたいことを続けた分、だいぶ遠回りしたようにも思う。でも色々な重圧から救ってくれたのも“笑い”の原体験。」続けて、「今の若者は大変だと思う。昔は世間が若者に対してもっと温かかった。ネットが普及して以降は特によくわからないが、結局は“やりよう”だと思う。笑っていられればOK、大丈夫。」と、松尾さんらしい若者へのメッセージも。

「これからは原点回帰で、シンプルで、初期衝動を感じるような芝居をしたい。」と取材時にお話してくださっていた松尾さん。4月11日には、新劇団「東京成人演劇部」を1人で立ち上げることを発表されました。
新たな1歩を踏み出すための大きな区切りとして、本展示があるのかもしれません。30年を駆け抜けた松尾さんと平成の歴史に触れに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

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