余ってしまっている木を有効活用。東京生まれの木のプロダクト「KINO」

「KINO」取り組みについて

東京の山もかつては、様々な樹種の木々が生えていました。しかし、経済の成長にともなう大規模な住宅用建材の需要にこたえるため、自然林を伐採し、大量の杉や桧が植えられました。人の手でつくられた山は、人が手をかけなければ維持することができません。ところが、外国産材のほうが安く手に入るということで、国産材の需要は低下。伐っても売れないため、放置されているのが現状です。そうして、人の手が入らなくなったやまはバランスを崩しはじめ、花粉症の原因となる杉や桧については、皆伐と花粉の少ない樹種への植替えが進められていますが、伐った木が使われずに残っている状態です。「日常的に木とふれあうことで、木のことをもっと好きになってもらいたい。そして、木に関心を持ってもらいたい」そんな思いから、株式会社budoriによって立ち上げられた「KINO (キノ)」。東京の山の木を使い、現代の暮らしに溶け込む製品を開発・販売しています。

東京の木に、触れる

KINOを代表する製品「つくるキット」。スプーンやお箸、バターナイフなど、未完成な状態の木を小刀やカッターを使って、自分でカトラリーを制作するキットです。丸太から建築材を切り出したあまり部分の木が使用されており、杉・桧から好みの樹種を選ぶことができます。さらに、やすりやミツロウなど、このキットひとつで仕上げることができるので、心ゆくまで好みの形に削って楽しむことができます。

また、カトラリー以外にもカスタネットやカホンなど、お子さまと一緒に工作を楽しめる製品も。見た目にもかわいらしい木の形をしたハンディータイプのカスタネットは、プレゼントにもよろこばれそう。色を塗ったり、好きな色のゴムに変えたりすることで、自分だけのカスタネットをつくることができますよ。

買うよりも、作って楽しい

さらに、株式会社budoriの社内のひと部屋を「KINOへや」としてリノベーション。壁や床に至るまですべて「つくるキット」と同様の無垢の木が使われており、木に触れて、香りをたのしみ、五感で“東京の木”を感じられる空間に仕上げられています。

こちらでは、ご要望があればつくるキットを使用してのワークショップなどを行うこともあります(不定期開催)。東京のど真ん中で木を感じながら過ごす時間は、かけがえのない思い出になるはず。

 

エコや環境問題、循環など…考えなければならないことは多いけれど、問題が大きすぎると、何から始めていいかわからないもの。まずは身近なところから意識を変えて、実際に東京の木=KINOと触れ合ってみてはいかがでしょうか。

Related Posts