「小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展」で生の手仕事に触れる

福岡・天神イムズ内にあるギャラリー三菱地所アルティアムにて、1月21日(木)〜3月13日(日)の期間「小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展」が開催されています。

妥協を知らないアーティスト

コントグループ「ラーメンズ」のひとりとしても知られる小林 賢太郎さんは、劇作家であり、パフォーマンスアーティスト。

演劇プロジェクト「K.K.P」、ソロパフォーマンス「Potsunen」といった自身が手掛ける舞台や映像作品において、脚本・演出・出演はもちろんのこと舞台美術や小道具の製作も自ら行なっています。

2014年に東京・青山のスパイラルにて開催された小林さんの初の展覧会では、17日間という開催期間で4万人を動員しました。本展はその巡回展となります。

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本展では、東京展にはないテレビで使用したキャラクター「ザイリョウムシ」シリーズの詳しい生態などを初公開するほか、絵画作品や立体作品など100点以上の作品が並びます。

制作の裏側を感じる展示

中でも見どころは、作品制作の裏側を感じる展示です。

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会場の一角に再現されたアトリエには、壁に貼りだされたアイディアを描いたメモ、実際に普段使用している画材、天井からいくつもぶら下がるモチーフなど、アトリエからそのまま持ってきたというたくさんのものが展示されています。

一見すると脈絡のないひとつひとつのものが集まり、それによって構成される小林さんの世界観を感じるアトリエは、独自の想像力と創造力を持つ小林さんの頭の中を少し覗けたように感じること請け合いです。

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衣装や小道具が置いてある舞台の楽屋が再現されたコーナーなども設けられており、あの舞台の裏側はどうなっているのか、想いを馳せてみるのも楽しいですね。

生の手仕事を感じる

本展のコンセプトについて小林さんはこう語っています。

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「どんなに時間をかけてこしらえた美術も、ステージやテレビで使用されるのは、ほんの数秒間です。この展覧会では原画をじっくりとご覧いただけます。

近くで実物を見ると、筆跡、失敗の跡など、生々しく手仕事が見えてくると思います。」

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約2ヶ月に渡る本展。何度でも再入場が可能なので、見るたびに違う発見がありそうです。アルティアム入り口では、本展のためにつくられたおみくじも1回200円で楽しめます。

作品の生まれる空気感とともに、生の手仕事をじっくりご覧になってはいかがでしょうか。

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